7月10日に投開票される参院選の比例区は、立憲民主党と国民民主党が同じ略称を届け出ている。両党の源流といえる「民主党」だ。2021年10月の衆院選と同じく、両党が譲らなかった結果だ。もしあなたが、投票の際に「民主党」と書くと、どうカウントされるのか調べてみた。
■有効票数に応じて「按分される」。どういうこと?
総務省選挙部管理課の担当者によると、5月2日までに両党ともに参院選で使用する略称を「民主党」で届け出た。
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この結果、公選法68条の2の規定によって、「民主党」と書かれた票は開票区(原則的に市町村)ごとに、有効票に応じて按分されることになるという。
つまり「民主党」と書かれた票は、立憲と国民の有効票の割合に応じて割り振られる。たとえば、両党の有効票が全く同じだったら、「民主党」の1票は0.5票ずつ両党に渡る。もし立憲が6割、国民が4割を占めていたら立憲に0.6票、国民に0.4票となる。
総務省の資料によると、2021年衆院選の際に「民主党」と書かれた票は、362万6320票あった。有効票に基づいて、立憲に295万8201.722票。国民に66万8116.241票が割り振られたという。
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■立憲民主党は略称ではなく、「りっけん」での投票を呼びかけ
このようにカウント方法が煩雑になる「民主党」の略称。実は立憲も国民も、あまり積極的にこの名前での投票を呼びかけてはいない。
選挙公報では立憲は「りっけん」。国民は正式名称の「国民民主党」での投票を呼びかけている。
比例代表では「候補者名」または「りっけん」とお書きください。(立憲民主党)
比例区は、「国民民主党」または「候補者名」とお書きください。(国民民主党)
両党とも「略称=民主党」「略称(民主党)」と表記してあるものの、非常に小さいフォントで目立たないようになっている。