貧困、教育、福祉…「ジェンダー平等」から解決するSDGsって?

企業・団体の枠を超えた“女性が手掛けるSDGs”を発信するプロジェクトがスタートしました。

毎年、国連総会の会期に合わせて世界的に展開される「SDGs週間」。2020年は9月18日(金)~26日(土)でした。この「SDGs週間」をきっかけに、女性が手掛けるSDGsに関わる活動情報やメッセージを発信するプロジェクト「WDGs ~Women Development Goals~」がスタート。一般社団法人ウーマンイノベーションと株式会社サニーサイドアップグループが共同で立ち上げました。

本プロジェクトのミッションは、女性が手掛けるSDGsの現在地点を明らかにすること。SDGsの目標「5.ジェンダー平等を実現しよう」を軸に、所属する企業・団体や業種の枠組みを超えて、女性という視点からSDGsを読み解きます。

貧困、教育、福祉、エネルギー…それぞれの課題に対して、現代を生きる女性たちがどう向き合い取り組んでいるのか。“女性が手掛けるSDGsの現在地”を是非ご覧ください。

※以下、敬称略。順不同

スプツニ子!|アーティスト/東京藝術大学デザイン科准教授

HAPPY WOMAN

多様な人が生きやすい世界をつくるためには、もっと多くの女性やマイノリティがテクノロジー分野に関わっていくことが必要と私は考えています。「良い未来」の姿は人それぞれ全く違うので、正解も一つではありません。しかし、シリコンバレーをはじめとして、テクノロジービジネスに関わる層は昔から白人男性が圧倒的に多いため、世界に提示される「良い未来」の視野が偏ってしまう傾向が続いています。だからこそ、私はアートを通してテクノロジーのもたらす多様な未来を提示することで、よりよい議論がなされるきっかけを作っていきたいと思っています。

マリエ|CEO/デザイナー/ラジオナビゲーター/環境省アンバサダー

HAPPY WOMAN

持続可能な社会を共に作りデザインする、サスティナブルな生き方を選んだ我々の知識と理解を、ファッションを通じて伝えていきます。互いにシェアし、流行という物作りをサスティナブルな商品で埋めて行ったら、ファッション界も負の遺産を出さずに流行を追える未来があると信じています。ものを生み出すところから、どうお客様が捨てるのかまでデザインするもの作りを目指し日々活動しております。

今後は女性のエンパワーメントや、セルフハーム(自傷行為)の課題にも積極的に取り組んでいく準備をしております。

島田 由香|ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役 人事総務本部長

HAPPY WOMAN ©︎The Dream Collective/Hata Eiji

SDGsって何?と聞かれたとき、“すっごい大事な(みんなで)頑張ること!”と伝えています。17個のゴールはすべて大切。そして誰も少しでも意識を向けるだけで確実に達成に向かうものだと思っています。
何か一つでも、直観的に興味をもったゴールを今日から自分なりのやり方で楽しくちょっと頑張ってみる。私たちユニリーバはすべての人が輝く社会を創るため、履歴書から写真添付や性別記入など性別に関わる欄を無くしました。悲しいことに今はまだ性別が採用の結果に影響を及ぼしてしまっています。本当はこんなことをしなくてもいい社会にしたい。そのために起こしたこのアクションに共感・共鳴くださるみなさんと一緒によりよい社会を!

島本 久美子|ゲッティイメージズ ジャパン株式会社 代表取締役

Kumiko
Kumiko
HAPPY WOMAN

ビジュアルコミュニケーションにおいて、女性や少女をリアルに的確にそして意欲的な姿として表現することが、真の男女平等を実現するために役立つものだと信じています。可能性についての受け止め方は多くの場合、過去に目にしてきたイメージの蓄積に大きく影響されます。
ポジティブなイメージの提示は、女性の体形に関するイメージをはじめとした有害な固定観念を払拭し、女性や少女の可能性を広げ、彼女たちができるユニークで意義のある社会貢献に気付かせるきっかけになりえます。ビジュアルコミュニケーションにおいて、女性のリアルで意欲的な姿を表現することは喫緊の課題です。広告・報道業界で、画像の作成、配信、選定に携わる人は誰でも、女性や少女をありのままの姿で、多様な可能性がある存在として見せるチャンスと責任があります。
今こそ、一緒に変化を起こそうではありませんか。

西川 朋子|文部科学省「トビタテ!留学JAPAN」広報・マーケティングチームリーダー

HAPPY WOMAN

文部科学省は2013年から官民協働で若者の留学機運を高めるキャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」を展開してきました。主な取り組みとして高校生と大学生の留学を民間寄附による奨学金で支援する「日本代表プログラム」を運営。奨学生の多くは、SDGs達成に貢献することを志して留学し、海外経験を活かして帰国後も活躍しています。
また、高校生の海外興味喚起を目指すソーシャル部活動「#せかい部」では、SDGs探究レポーター募集という新企画も進行中です。これからも未来を担う若者をオールジャパンで応援してまいります。

(2020年9HAPPY WOMAN ONLINE掲載記事WDGs|Women Development Goals」再編集して転載しました。)

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