PRESENTED BY 花王

ESGは「きれいな暮らし」を未来へつむぐ装置。社会とビジネスの持続可能性を高める、花王の戦略とは?

社会とビジネスの持続可能性を高める企業のあり方とは? 花王ESG戦略部長・大谷純子さんに話を聞いた。

9月19日から25日は、今年で3年目となるSDGs週間。近年のSDGsやESG投資への関心の高まりを背景に、日本でも多くの企業が持続可能な社会の実現に向けて取り組みを進めている。

2019年にESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を策定し、日本企業としていち早くESG経営に舵を切った花王。同社は、使用済みつめかえパックの水平リサイクル(※)技術を具現化し、再生材料を一部に使用したつめかえパックを開発。

※水平リサイクルとは、リサイクルの前と後で用途を変えずに資源を循環させる方法のこと

今年5月に同技術を採用した『アタック ZERO つめかえ用』を発売(一部店舗・数量限定)するなど、ごみゼロに向けた取り組みに力を入れている。

持続可能な社会の実現に向けて、製品開発におけるイノベーションと生活者とのコミュニケーションを両輪で取り組む企業のあり方とは? 新しい価値観の創造をめざす花王 ESG部門 ESG戦略部長 大谷純子さんに話を聞いた。

大谷純子(おおたに・じゅんこ)さん:花王 ESG部門 ESG戦略部長。大手マスコミを経て、2006年に花王へ入社。企業理念「花王ウェイ」の花王グループ啓発活動、グローバルコーポレートコミュニケーション推進などを担当。18年にESG部門に配属、部門推進・ESG広報担当部長を務める。22年より現職
大谷純子(おおたに・じゅんこ)さん:花王 ESG部門 ESG戦略部長。大手マスコミを経て、2006年に花王へ入社。企業理念「花王ウェイ」の花王グループ啓発活動、グローバルコーポレートコミュニケーション推進などを担当。18年にESG部門に配属、部門推進・ESG広報担当部長を務める。22年より現職
tomohiro takeshita

「Kirei /きれい」がコンセプト。ESG戦略に込めた想い

―花王はESG戦略として「Kirei Lifestyle Plan」を掲げていますが、この戦略策定の背景について教えてください。

花王は1887年の創業当時から、「よきモノづくり」を通じて、人々の豊かな生活文化の実現に貢献することを使命としてきました。自然環境、社会環境などの大きな変化、それに伴う人の変化を踏まえ、19年に策定したのが「Kirei Lifestyle Plan」というESG戦略です。

21年にスタートした中期経営計画でも「未来のいのちを守る〜Sustainability as the only path」をビジョンに掲げ、ESG経営への意志を表明しました。

さらに、コーポレートスローガンを「きれいを こころに 未来に」へ改定。そして企業理念「花王ウェイ」も改定し、企業のパーパスを「豊かな生活文化の実現」 から「豊かな共生世界の実現」へ刷新しました。

この改定には、生活様式としての「文化」に貢献するだけではなく、人と人を取り囲む社会、そして社会そのものが依存している地球、それら「すべてが共生できる世界」に貢献していこうという想いが込められています。

つまり、「私たち花王の使命そのものにサステナビリティを根付かせ、ESG経営に取り組もう」という強い意志が表れているのです。

tomohiro takeshita

また、ESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」には〈Kirei /きれい〉という日本語の言葉が使われています。

花王の事業分野を見ると、衣料用洗剤や全身洗浄料、シャンプーなどの洗浄剤から化粧品にいたるまで、多岐にわたる製品群があります。

ですから私たちが提供する価値は、たとえば洗濯して衣服を清潔に保つという衛生面の〈きれい〉から、化粧品を使うことで得られる自分への自信と、そこから得られる心の平穏や自分らしく生きるエネルギー。そうした心身の〈きれい〉までを含みます。

つまり、「真に〈きれい〉に暮らす」ことを大事にしているのです。私たちの持っている多様な事業分野で、清潔かつ心身が満たされた〈きれい〉な状態を提供する。その価値を表現するため、あえて日本語の〈きれい〉をコンセプトとしました

ESG戦略は「こころ豊かな暮らし」を未来につなぐ装置

―「Kirei Lifestyle Plan」は、どのような戦略なのでしょう?

「Kirei Lifestyle Plan」は企業の戦略ですが、それと同時に「Kirei Lifestyle」を未来へつむいでいくための「装置」でもあります。

つまり、サステナビリティへの配慮を無理なく、場合によっては楽しく、日々の生活に取り入れてもらう工夫を施した製品やサービスを提供する。それが、今を生きる私たちから次世代の人びとへ、「こころ豊かな暮らし」を継承するための重要な鍵だと考えているんです。

tomohiro takeshita

今を生きる人が、未来の人の豊かさを奪ってしまってはいけません。ですから、「こころ豊かな暮らし」が永く持続するよう、一人ひとりが次世代のことを考えながら少し丁寧に生きる。それが私たちの描く「Kirei Lifestyle」であり、ESG戦略という装置を通じて「Kirei Lifestyle」が当たり前になる社会をつくりたいと思っています。

そして、そうした社会の実現に企業として貢献するには、具体的な目標とアクションプランが欠かせません。私たちは「Kirei Lifestyle Plan」において、「社会課題に対して花王が取り組むべきことは何か」「それが花王のビジネスにとってどれだけ重要なのか」という視点で、19個のアクションと各テーマに係る数値目標を設けています。

たとえばサステナビリティの中核である脱炭素に関しては、パリ協定よりも10年早い2040年にはカーボンゼロに、50年にはカーボンネガティブ(※1)を目指し活動しています。

また、プラスチックを使う企業の責任として、ごみゼロにも力を入れています。資源循環社会への迅速な移行に向けて、2040年までにごみゼロ、50年までにごみネガティブ(※2)を目指しています。

花王の事業の特性上、事業成長に伴いプラスチックの使用量が増えてしまう。そのため、「ごみゼロ」では花王の技術力を活かし、花王のプラスチック包装容器使用量と同等量のプラスチックを社会全体で再資源化することを目指している
花王の事業の特性上、事業成長に伴いプラスチックの使用量が増えてしまう。そのため、「ごみゼロ」では花王の技術力を活かし、花王のプラスチック包装容器使用量と同等量のプラスチックを社会全体で再資源化することを目指している
花王提供

(※1)花王のCO2排出量よりも、花王がCO2削減に関与した量が多い状態

(※2)花王のプラスチック包装容器使用量よりも、花王がプラスチック再資源化に関与した量が多い状態

手軽にプラスチック削減に貢献。創意工夫に富んだ、花王のモノづくり

―「ごみゼロ」実現に向けた、具体的な取り組みを教えてください。

たとえばケミカル事業では、廃プラスチック(PET)を原料にリサイクルした高耐久アスファルト改質剤「ニュートラック 5000」を開発。独自技術によって、添加したアスファルトの耐久性を最大で5倍高めることもできます。

このように、花王の研究開発によって生まれた技術により、使用済みのプラスチックを価値あるものに変換することを「ポジティブリサイクル」としています。 

また、容器包装の4R(リデュース、リユース、リプレイス、リサイクル)も推進しています。たとえばヘアケア製品や全身洗浄料などでは「つめかえ用 ラクラクecoパック」を展開しています。

ヘアケアブランド「エッセンシャル」の「つめかえ用 ラクラクecoパック」。つめかえパックはボトルに比べて使用するプラスチックを約75%削減できている
ヘアケアブランド「エッセンシャル」の「つめかえ用 ラクラクecoパック」。つめかえパックはボトルに比べて使用するプラスチックを約75%削減できている
tomohiro takeshita

この「つめかえ用 ラクラクecoパック」は、使用するプラスチック量を削減しながら、こぼさず簡単に最後までつめかえられるだけでなく、別売りの「スマートホルダー」を併用することで、パックを差し込むだけで使うこともできます。

さらに、今年5月には使用済みつめかえパックの水平リサイクル技術を具現化し、再生材料を一部に使用したつめかえパック「アタック ZERO つめかえ用」を発売(一部店舗・数量限定)しました。

「アタック ZERO つめかえ用」。これまで難しいといわれていたつめかえパックの水平リサイクル技術を具現化した製品。花王の技術開発力の高さがうかがえる
「アタック ZERO つめかえ用」。これまで難しいといわれていたつめかえパックの水平リサイクル技術を具現化した製品。花王の技術開発力の高さがうかがえる
tomohiro takeshita

このように、これまで面倒だったつめかえ作業を手軽にする。または、製品にリサイクル素材を用いることで、生活者の皆さまに日々の暮らしのなかで、気持ちよくプラスチックを減らすアクションへ参加していただいているのです。

―最後に、「Kirei Lifestyle」実現に向けた展望をお聞かせください。

他企業や自治体とのパートナーシップを強化し、取り組みを推進することが重要だと考えています。そして、生活者と共に「Kirei Lifestyle」を実現していくという視点も欠かせません。

そこで、生活者に向けて「もったいないを、ほっとけない。」というメッセージを発信。「自分たちが選んで、気持ちよくやっていることが、未来につながっていく」ことを、より強く意識していただく活動を、昨年7月より始めました。

生活者の皆さまへの「コミュニケーション」、そして独自の本質研究に立脚した「イノベーション」。これらの両輪を回していくことで、〈きれい〉な暮らしを未来の世代につなげていきたいと考えています。

これまでの大量にモノを使う便利な生活が「かっこいい暮らし」だとするならば、次世代のことを考えてもう少し丁寧に生きる。それを「素敵な暮らし」だと捉える価値観が、当たり前になる社会をつくっていきたい。

それは私たちだけでは実現できないかもしれませんが、変化を先導する製品の提案やコミュニケーションを通じて丁寧な生き方、こころ豊かな暮らしをつくる。それが花王の夢であり、社会にとって良いことだと考えています。

そして、その変化を起こすための一番のパートナーは生活者の皆さんです。未来のため、私たちと共にESGの取り組みに意識的に参加してもらえたら、と考えています。

花王のESG戦略「Kirei LifestylePlan」に関する情報はこちら

写真:tomohiro takeshita

取材・文:midori ohashi

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