米マクドナルドのコーヒーで火傷をしたと客が提訴。助けてもらえなかったと主張

火傷を負った客は、ドライブスルーで購入したコーヒーの蓋に問題があったと主張しています
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JUSTIN SULLIVAN VIA GETTY IMAGES

ドライブスルーで購入したコーヒーをこぼして火傷をした客がマクドナルドを訴えた有名な裁判から約30年。アメリカで再び同様の訴訟が起こされている。

今回の訴訟で、原告はコーヒーカップの蓋が適切に閉められていなかったために火傷を負い、さらに店のスタッフが助けてくれなかったと主張している。

コーヒーの蓋が閉まっていなかったと主張

コーヒーによる火傷をめぐり裁判を起こしたのは、85歳のメイブル・チルドレスさんだ。

チルドレスさんは6月、サンフランシスコにあるマクドナルドのドライブスルーでコーヒーを購入したが、店員が蓋をきちんと閉めていなかったため、飲もうとしたときに外れて重度の火傷を負ったという。

さらに、チルドレスさんはこの出来事をマクドナルドのスタッフ3人に報告したものの、誰も助けようとしなかったとも主張している。

訴訟資料には「チルドレスさんは、助けを求めて待ち続けたものの、被告らが無視したため、傷の治療をするためにその場を去った」と書かれている。

ハフポストUS版が原告側のディラン・ハケット弁護士から提供された写真には、足の付け根部分が赤く変色している様子が写っている。同弁護士は9月20日、「メイブルさんは火傷と精神的苦痛から回復している途中です」と取材に答えた。

チルドレスさんは9月にこの店を提訴し、2万5000ドル(約370万円)以上の損害賠償を求めている。

店側は反論

一方、訴えられたマクドナルド店舗のオーナー、ピーター・オウ氏は原告を助けたと主張し、声明で次のように説明している。

「当レストランでは、厳格な食品安全手順が実施されており、その中には熱い飲み物の蓋がしっかりと固定されているかを確認するスタッフのトレーニングも含まれています」

「私たちはすべての顧客からの苦情を真摯に受け止めており、チルドレスさんから報告を受けた時には、従業員とマネジメントチームが数分もたたないうちに話して援助を提供しました」

マクドナルドのコーヒーをめぐる裁判では、1994年に提起されたステラ・リーベックさんの訴訟が広く知られている。

リーベックさんはマクドナルドのドライブスルーで購入したコーヒーをこぼして膝に皮下組織にまで及ぶIII度の火傷を負い、1週間以上入院して皮膚移植を受けた。

この被害に対するマクドナルドの責任を追求した裁判には、「馬鹿げている」という批判もあったが、陪審員は16万ドルの損害賠償と、270万ドルの懲罰的損害賠償支払いを命じる評決を言い渡した。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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