【ウクライナ侵攻】「数百人避難」の劇場、爆撃で完全に破壊。建物周辺にロシア語で「子ども達」と書かれていた

ロシア軍による包囲が続いているマリウポリの中心部で3月16日、民間人数百人が避難していたとみられる演劇劇場が空爆で破壊されました。
空爆前後の「ドネツク学術地域演劇劇場」の比較画像
空爆前後の「ドネツク学術地域演劇劇場」の比較画像
MISTOMARIUPOL.COM.UA/ASSOCIATED PRESS

ロシア軍による包囲が続いているウクライナ南東部の都市マリウポリの中心部で3月16日、演劇劇場が空爆で破壊された。ウクライナ外務省によるとロシア軍の砲撃で家を失った数百人が劇場に避難していところ、ロシア軍が強力な爆弾を投下したという。

■建物周辺にはロシア語で「子供たち」の文字

アメリカの宇宙開発企業「マクサー・テクノロジーズ」が14日に撮影した衛星画像では、建物の前後にあ広場にはロシア語で「子供たち」(детей)と大きく描かれていた。民間人の子ども達が中にいることをロシア軍に訴えていたものとみられる。

ドネツク学術地域演劇劇場を「マクサー・テクノロジーズ」が3月14日に撮影した衛星画像。建物の周辺にロシア語で「子ども達」と大きく描かれていた。
ドネツク学術地域演劇劇場を「マクサー・テクノロジーズ」が3月14日に撮影した衛星画像。建物の周辺にロシア語で「子ども達」と大きく描かれていた。
via Associated Press

■ウクライナ外相「ロシアがここが市民の避難所だと知らなかったはずはありません」

ウクライナのクレバ外相は16日、以下のようにロシアを非難するツイートをした。

「マリウポリで、また恐ろしい戦争犯罪がありました。数百人もの無実の民間人が避難していた演劇劇場に大規模なロシアの攻撃です。建物は完全に破壊。ロシアがここが市民の避難所だと知らなかったはずはありません。マリウポリを救え!ロシアの戦争犯罪者を止めろ!」

■ロシア駐米大使館は「ウクライナの過激派の犯行」と主張

ロシア国営タス通信は、ロシアの駐米大使館の主張を伝えた。それによると、ロシア軍が劇場を空爆したというアメリカのメディアの報道は「フェイクニュース」であり、「民間人を人質に取ったウクライナの過激派が劇場を爆破した」と説明している。

マリウポリ市の公式観光サイトによると、この劇場の正式名称は「ドネツク学術地域演劇劇場」。1959年に建設されたもので、トルストイ、プーシキン、チェーホフ、シェイクスピアなど国内外の作品を初め、現代の作家や作曲家によるさまざまな作品が上演されていたという。

■【比較画像】空爆を受ける前後のドネツク学術地域演劇劇場

破壊される前のドネツク学術地域演劇劇場(マリウポリ市の公式観光サイトより)
破壊される前のドネツク学術地域演劇劇場(マリウポリ市の公式観光サイトより)
mistomariupol.com.ua
完全に破壊された「ドネツク学術地域演劇劇場」 (Donetsk Regional Civil-Military Administration Council via AP)
完全に破壊された「ドネツク学術地域演劇劇場」 (Donetsk Regional Civil-Military Administration Council via AP)
via Associated Press