PRESENTED BY 日本イーライリリー、第一三共

「私の人生、半分奪われている」。我慢が当たり前だった片頭痛。当事者と家族のリアルな声から見えてきた上手な付き合い方とは

日本の30代女性の約5人に1人(※1)、日本人の約10人に1人が片頭痛に悩んでいると言われます。その痛みは周囲が思っている以上に強く、ライフイベントと背中合わせ。どうしたらもっと自由に日々を過ごせるか──当事者の家族のインタビューや医師の分析を通じて考えます
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日本イーライリリー提供

片頭痛と聞いて、どんなイメージを持つでしょうか。「単なる頭痛で、我慢すればなんとかなりそうなのでは」と思っていたら大間違い。実は神経学でも確立されている明らかな「脳の疾患」なのです。

片頭痛は頭の片側、または両側に心臓の拍動に合わせたズキズキとした痛みを伴い、その痛みの程度は中等度から重度。日常的な動作によって症状が憎悪することも特徴の一つです。これらの発作は4〜72時間持続し、悪心(吐き気)や嘔吐、光過敏、音過敏を伴うことも。

注目したいのは、こうした日常生活に大きな影響を及ぼす片頭痛を患う患者さんが働き世代・子育て世代に多いこと。キャリアビルドや子育ての真っ只中で、当事者や家族、そして同僚など周囲の人々はどう片頭痛と付き合っていけば良いのか…。片頭痛を取り巻く課題を考えるために、まずはとある家族の例からひもといていきます。

※1…Sakai F. et al, Cephalalgia. 1997;17:15-22

のたうち回るくらいの痛みが続くことも。何よりつらいのは「予定が立てられないこと」

(左から)片頭痛当事者の大西幸恵さん(仮名、以下同)、娘のほのかさん、夫の翔平さん
(左から)片頭痛当事者の大西幸恵さん(仮名、以下同)、娘のほのかさん、夫の翔平さん
日本イーライリリー提供

「中学生か高校生ぐらいの時から、時々頭痛があったのは覚えています」と言う大西幸恵さん。片頭痛と診断されたのは20代、就職してから。

「頭の一部をぐーっと握り締められるような、ぎゅっという強い痛み」「吐き気や嘔吐」「明るい所や音、においなどがすごく苦手に」と、片頭痛の症状を語る幸恵さん。「ひどいときは本当に起き上がれなくって、のたうち回るような痛みが長く続くことがありました」

そんな症状は、生活や大切な行事にも影響を及ぼしていました。
出かける日に、頭痛で私だけが行けなかったことが何度もあります。家族旅行で車から降りられずに、一日中車で待っていたことも」

片頭痛による日常生活への一番多い影響は、「前もって予定が立てられないこと」と言います。「娘の友達家族との予定はキャンセルできないと思ってしまうと、なかなか約束ができません。つらかったですね」。旅行や子どもの行事で症状が出た時は「『ああ、またこんなことになってしまった』と、申し訳ない気持ちがすごくて」と、その胸の内を語りました。

ヘンズツウかるたを通して浮かび上がった、当事者と家族の片頭痛に対する認識の 「ギャップ」

幸恵さんの言葉からわかるように、片頭痛による影響は身体的な痛みやつらさに加えて、 QOL(Quality of Life、人生や生活の質)の低下や家族との時間が奪われる、片頭痛によって「本来はできるはずだったこと」「片頭痛に対応する時間」など膨大な人生の合計損失時間が生じるといった、多岐にわたります。

一方で、片頭痛の当事者と家族の間で痛みや支障の程度について、理解にギャップがある模様。そこで大西さん一家には、「ヘンズツウかるた」から当事者の幸恵さんの症状や状態に該当すると思われる札を幸恵さんご自身に7枚 、ほのかさんと翔平さんで7枚、それぞれに選んでもらいました。

見た目にはわかりづらい片頭痛の症状。「ヘンズツウかるた」は本音を言えずに我慢しがちな当事者のつらさ、それをすぐそばで見守る人たちのもどかしさに寄り添うべく、片頭痛にまつわる様々な事象を46枚のかるたにしたものです。

ほのかさん、翔平さん(家族)が選んだ札

グラフィック作成:樋口かおる ヘンズツウかるた:日本イーライリリー提供

幸恵さん(片頭痛当事者)が選んだ札

グラフィック作成:樋口かおる ヘンズツウかるた:日本イーライリリー提供

お互いに一致したのは1枚でしたが、「7枚に絞り込む前に選ぼうか迷っていた札ばかりを選択していて、つらい症状をよく分かってくれているんだなと思いました」と、幸恵さん。

翔太さんは「こういうことを考えていたのかと、初めてわかった気がします。頭が痛いことをあまりアピールしたくないっていう気持ちがあるんだなと。もっと言ってくれてもいいのに」と、幸恵さんのことを思いやります。

ほのかさんは、幸恵さんの気遣いに驚いたと言います。「『また? そう思われたくなくて 言い出せない』の札を選んだのに、ちょっとびっくりして。言ってくれていいのにと思うと同時に、思っていても言えないことが何回もあったことが知れて良かったです」

翔太さんは、当てはまらないだろうと外した札が「結構当てはまっていたんだなと聞いて、また驚きました」

「私の人生、半分奪われている」。そこまで大きかったのか──家族も驚く

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幸恵さんが選んだ一枚の札…「わたしの人生 半分以上の時間を 片頭痛に奪われている」。翔太さんとほのかさんは大きな驚きを覚えました。

「まず、かるたの言葉にびっくりして。妻もそう思っていたことに再度びっくりしました。そこまで影響が大きいのかと、改めて思いました」

ほのかさんは幸恵さんが家族に言っていなかった「嘔吐」にも驚きが隠せませんでした。「お母さんが吐いたりしたのをあまり見たことがなかった。けれど言っていないだけで、実際あったことにびっくりしました」。翔太さんも「多分、見せないように、言わないようにしてくれていたんだと。私も娘もそれをわかっていなかった」と、ほのかさんに同意します。

片頭痛によって、どれだけ時間が奪われているか──当事者と家族の言葉からリアルな片頭痛の事情が浮かび上がりました。片頭痛は人生に大きな影響がある疾患。当事者は片頭痛と共にうまく過ごせるようにしてきました。だからこそ、当事者がのびのびと自分らしく毎日を送るためにも、本人や家族が片頭痛を正しく理解し、全員が当事者の気持ちや体調に素直に、優しく向き合っていくことが大切です。

もし片頭痛がなかったら? 家族3人の答えは同じだった

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「ヘンズツウかるた」でお互いの片頭痛への認識を知った家族。年末年始、出かける機会も増えます。「もし片頭痛がなかったら?」という質問に、「家族3人揃っての外出」という同じ答えをもらいました。

「旅行や外出する時は、頭痛になるかもしれないリスクを見込んで予定を立てていました。もし私が行けなくても2人に行ってもらうなど“前提”がいつもついていたんです。

最初から頭痛が絶対ないのであれば、3人がフルで楽しめるような旅行に行けたらいいなと思います」

ほのかさんは幸恵さんとの外出が楽しみだと語ります。「お母さんとは、ちょっと遠くに行く時も『頭が痛くなりそうだから今回、ちょっとパス』みたいなことがあって。お父さんと2人で行くことも多いけど、お母さんとも一緒にいっぱい出かけたいです」

翔太さんは、こんな言葉を呟きました。

「家族が笑顔で暮らせることには代えられないので」

片頭痛当事者はそのつらさや症状を我慢せずに言っていい、それを家族や周囲が正しい理解で受け止める…片頭痛を取り巻く環境をさらに向上させるには、そんなこともヒントになりそうです。

片頭痛当事者の「日常生活の支障は想像以上」。さらに片頭痛による経済的損失は2兆3,000億円にも

頭痛による生産性の低下は甚大と言われています。最新の研究論文では、頭痛による経済的損失は日本国内で年間2兆3,000億円にものぼるという試算(※2)もあります。

実は片頭痛は1990、2016年の報告でも、日常に支障をきたす疾患の2位を記録(下図)。「たかが頭痛と言われながらも、支障度が非常に高いということが知られています」。そう指摘するのは、医師の平田幸一先生。

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「痛みや支障によって医療費などの直接的な経済的損失や生産性の低下などもありますが、家族の団らんが損なわれる、余暇が楽しめないなど、金銭に代えがたい間接的な損失が患者さんやご家族にあるわけです」

片頭痛の推定患者数は、日本国内で840万人(※1)。「日本の人口の8.4%を占め、20〜50代の女性に多く、男性の約4倍です」。職業も幅広く網羅し、職種も多岐にわたると、平田先生。30代女性の有病率が最も高く、約20%。5人に1人が片頭痛の当事者というから驚きです。つまり働き盛り、子育て世代を片頭痛が直撃していることになります。

平田幸一(ひらた・こういち)先生:一般社団法人日本頭痛学会理事。 JPAC(頭痛医療を促進する患者と医療従事者の会)共同代表。獨協医科大学副学長
平田幸一(ひらた・こういち)先生:一般社団法人日本頭痛学会理事。 JPAC(頭痛医療を促進する患者と医療従事者の会)共同代表。獨協医科大学副学長
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「当事者と当事者のいる家族、医師へ行った片頭痛に関する意識調査(※3)では、患者さん本人が思うよりも家族は当事者を心配していることがわかりました」と平田先生。「ですが当事者の感じる片頭痛の痛みや支障は、家族が思っている以上に大きく『本当はもっとつらく、伝えられていないことがある』ということもわかりました 」

同調査における、片頭痛の痛みの程度の認識について他の疾患と比較した項目 では、当事者と家族、医師との間でギャップがありました(下図 ※未経験の疾患については想像で回答)。

痛みの程度とその位置付けについて「患者さんは、片頭痛の痛みを出産の次に強い痛みと認識しています。ところがご家族は、出産の次に骨折や腎結石の痛み、その次に片頭痛の痛みとしています。医師は片頭痛の痛みの程度について患者さんと同程度のスコアを付けていますが、骨折や腎結石の痛みの方が片頭痛の痛みより強いとしています」と、平田先生。

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「調査対象患者のうち、母数は少ないですが実際に骨折や腎結石を経験した患者さんによると、片頭痛の痛みは(骨折と並んで)非常に高いところにあります(下図、※3)。患者さんの中でも出産に次ぐ痛みとして認識されていて、非常に驚きました」

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つまり、片頭痛の当事者に対して家族や周囲は理解に努めているものの、痛みの程度や日常生活への影響は家族が考える以上に大きく、痛みも強く感じているという結果に。ライフイベントに影響し、常に片頭痛のことを考える必要がある──そんな日々を送っている当事者の気持ちを理解しようと歩み寄ることが、お互いのより良い関係性や豊かな生活に繋がるかもしれません。

※1…Sakai F. et al, Cephalalgia. 1997;17:15-22
※2…Shimizu T, et al. : Disability, quality of life, productivity impairment and employer costs of migraine in the workplace. The Journal of Headache and Pain 2021 : 22(1) : 29
※3...「片頭痛に関する意識調査」実施:日本イーライリリー・第一三共 監修:獨協医科大学 平田幸一先生 調査協力:楽天インサイト、エムスリー

当事者と家族が片頭痛のリアルを理解する。それが「脱・我慢」にも通じる

片頭痛当事者とその家族へのインタビュー、医学的調査からわかったこと。それは、まずは片頭痛が「ただの頭痛」ではなく、「支障度の高い疾患」であり、周囲が想像する以上に当事者は痛みや支障を感じているということです。

もう一つ、大切なこと。それは「片頭痛のリアル」を理解することで、「我慢しなくてもいい」と当事者が思えることです。また、家族や周囲がリアルを知ることも、当事者を「我慢や制限」から解放してくれるきっかけとなるかもしれません。

そのためには片頭痛の当事者が一人で抱え込まずに、「片頭痛を持つ自分」も大切な存在であると捉え、家族も「片頭痛という一つの属性を持つ大事な家族の一員」とポジティブに向き合うことがキーになるのではないでしょうか。互いを思いやり、良いコミュニケーションをとることで、我慢しない・させない関係へ。それは、片頭痛を伝えやすい社会へと進めていく礎にもなります。

そして、近づいてきている年末年始。片頭痛当事者には、こんなことが起きる可能性もあります。例えば光が不安でホリデーシーズンのイルミネーションを楽しめなかったり、人混みが不安で年末年始のセールや初詣などのイベントに行きたくても躊躇してしまったり──。

いつ発作が起こるか不安で旅行の予定が立てられない、せっかく帰省しても久しぶりに会う家族と一緒にアルコールを飲んだり、団らんを楽しめない。休みを楽しみにしていた子どもたちと遊んであげられない…。年末年始は、片頭痛による支障を感じやすい季節なのかもしれません。

こうしたことも片頭痛の当事者が我慢せずに家族や周囲の人々に伝え、それをしっかりと理解してもらうことで、当事者が抱え込まずに温かい時間が過ごせるきっかけづくりにも役立ちそうです。

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今、片頭痛をめぐる環境はターニングポイントを迎えています。片頭痛の当事者と家族がのびのびと生きやすい社会へ。一人ひとりが片頭痛について正しく理解することからはじめてみませんか?

■もっと片頭痛の「リアル」を知るために

日本イーライリリー提供

・大西さん家族のインタビュー動画はこちら

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ヘンズツウかるた…日本イーライリリーの部活動であるヘンズツウ部が制作。

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ヘンズツウ部…2019年に日本イーライリリー内に発足。症状が軽視されがちな片頭痛の社内理解の促進や当事者が見えない「痛み」を我慢しない、働きやすい職場を目指して職場環境の改善を自発的に推進する、社内部活動。

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・「ヘンズツウかるた」について取材したハフポスト日本版の記事はこちら

(監修:平田幸一、グラフフィック:樋口かおる、編集・文:佐藤健秀/ハフポスト日本版)

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