「どこに行っても成功する」スキルを無償提供。P&Gジャパンが対話特化型スクールを開校

P&Gジャパンは、創立50周年を記念して同当社初の一般向けビジネススクール「P&G ビジネススクール」を5月9日(木)に開校する。無償提供される「シン・コミュニケーション力習得プログラム」の実施背景や内容について聞くべく、発表会へと足を運んだ。

働き方の多様化により、個人の持つスキルが今まで以上に重要視されるようになった現代。

心身が健康であり、社会的、経済的にも良好な状態を目指す「ウェルビーイング」においても、個人のスキルを向上させる「リスキリング」が大きなキーワードとなっている。

一方で、多くの企業が慢性的な人手不足に悩まされているなど、激動の時代の中で課題も山積みだ。どのような経営戦略でビジネスに臨むことが望ましいのか、多くの経営者が模索している。

そんな中、P&Gジャパンは、創立50周年を記念して同社初の一般向けビジネススクール「P&Gビジネススクール」を5月9日(木)に開校する。無償提供される「シン・コミュニケーション力習得プログラム」の実施背景や内容について聞くべく、発表会へと足を運んだ。

「資産」の無償提供で、日本の経済・未来を支援

P&Gジャパン社長 ヴィリアム・トルスカさん
P&Gジャパン社長 ヴィリアム・トルスカさん
P&G

P&Gジャパンは、高いリーダーシップ能力を持つビジネスパーソンを多く輩出している企業としても知られている。しかし、なぜ同社は「資産」であるはずの育成プログラムを無償提供することを決めたのだろう。

同社社長のヴィリアム・トルスカさんは、その背景について「P&Gにとっては社員が最も大切な資産です。人材育成はP&Gにとって重要なグローバル戦略であり、社員のキャリアを伸ばし能力を高めることは、長期的なビジネス構築に欠かせません」と説明。さらに「日本でも次世代リーダーを育てることが重要です。P&Gビジネススクールを通じて、日本の経済や未来に良い影響を与えるお手伝いができれば嬉しいです」と語った。

実際にP&Gは、全社員に日常業務よりもトレーニングへの参加を奨励する「トレーニングウィーク」をはじめ、働き手の育成に注ぐ大きな熱量とその業績で、外部からも高い評価を獲得しているという。

個々の能力を最大限に引き出す「戦略的コミュニケーション」

P&Gジャパン 人事統括本部シニアディレクターの市川薫さん
P&Gジャパン 人事統括本部シニアディレクターの市川薫さん
P&G

続いて登壇した人事統括本部シニアディレクターの市川薫さんも、働き手の成長を促すことは「弊社のDNA」だと語り、同プログラムでもその徹底したメソッドを学ぶことができると説明した。

同プログラムは「人材育成(=管理職向け)」と「自己成長(=全ての人向け)」の2種類に分かれており、いずれも社内で実際に行っているプログラムの中から厳選したものになっている。

2つのプログラムで、共通して最もフォーカスされるのは「シン・コミュニケーション力習得プログラム」という名前の通り、P&Gの戦略的なコミュニケーションだ。具体的には 「常に目的を明確にしていること」「どのように伝えるか(HOW)だけでなく、伝える相手(WHO)を深く理解した上で、伝えるべきメッセージ(WHAT)を構築すること」「人材の育成と組織の成長を促進するために、個々の能力を最大限に引き出すこと」の3つが重要要素になるという。

「人材育成は重要な『経営戦略』のひとつです。効果的な『戦略的コミュニケーション』を活用することで、自分も他者も成長させることができると考えています」

P&G出身者が「どこに行っても成功する」理由とは?

発表会の後半では、20年以上にわたってP&Gに務め、現在はグーグル日本法人代表の奥山真司さんが登壇し、トルスカさんとトークセッションを行った。

トルスカさんが「P&Gで働いていた頃を振り返って、奥山さんご自身が感じた弊社の強みはどのようなものでしょうか」と問いかけると、奥山さんは同社の徹底した「体系化」に言及しながら回答した。

グーグル 日本法人 代表の奥山真司さん(左)とヴィリアム・トルスカさん(右)
グーグル 日本法人 代表の奥山真司さん(左)とヴィリアム・トルスカさん(右)
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「たくさんありますが、まずは『消費者フォーカス』を徹底していることですね。P&Gはイノベーションを通して新しい市場を創造し続ける力を持っていて、それを支える人材を育てる力もあります。しかも、元からカリスマ性がある人だけがリーダーになるのではなく、誰もが努力次第でリーダーになれるように体系化されているんです」

さらに、P&G退職後のキャリアで「考響伝」を習得することの優位性を体感しているという。奥山さんは「考響伝」について、「考」は探索的で戦略的な思考能力、「響」は対話ベースのコミュニケーションを通して人を動かす能力、そして「伝」は型を作ることで、自分だけではなく第三者を成功させる能力と説明した。アウトプットと結果の規模が大きくなっていくことで、個人が大きな力を発揮するという。

また、トルスカさんが「シン・コミュニケーション力習得プログラム」についての意見を尋ねると「よく『P&G出身者はどこに行っても成功しているように思いますが、どうしてですか?』と聞かれます。理由は多くありますが、私は具体的な体験や事例を抽象化する能力を身につけているからだと思います。直面した事例や社内プログラムを通して習得した型には汎用性があります。この型を使えばどこでもやっていけるのだと思います。プロジェクトを通して、多くの方にこの『型』を学んでいだければ嬉しいなと思います」と語り、型を持つことの重要性を強調した。

最後にトルスカさんは「いろんな人に参加してほしいです。ビジネスでもプライベートでもコミュニケーションは避けられません。私たちはこのプロジェクトが誰にとっても有益になるものだと確信しています」とコメントし、セッションを締め括った。

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