「若者はカラオケやライブハウス、中高年は接客を伴う飲食店を当面避けて」小池百合子都知事が緊急会見

小池百合子都知事は、自粛要請について「医療は都民にとって守るべき共通の財産。自粛要請は医療体制を危機的な状況に追い込まないための重要な対策」だと強調した。
小池百合子都知事
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時事通信社

東京都の小池百合子都知事は3月30日夜に記者会見を開き、新たに13人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表した。前日の29日は日曜日で、新型コロナの外来体制の規模が縮小していたため、検査件数が少なかったという。

これまでの都内の感染者は計443人となった。うち8人が亡くなり、40人がすでに退院しているという。

小池知事は「先週から感染者が急拡大しており、海外からの帰国者に加えて、感染経路が不明な人が増えている」と述べ、現在の感染状況について「爆発的な患者増加となるか、まさに岐路」と強調した。

会見に先立って開かれた新型コロナウイルス感染症の対策本部会議では、「夜間から早朝にかけて営業しているナイトクラブや酒場など接客を伴う飲食店での感染が多発している」と報告があったという。

小池知事は「感染リスクが高いと言われる3つの密が濃厚な形で重なる場。若者はカラオケやライブハウス、中高年はバーやナイトクラブ、接客を伴う飲食店の出入りを当面自粛していただきたい」と呼びかけた。

同日日中に記者会見した日本医師会が「感染拡大の状況を見れば、緊急事態宣言をもう出した方がいい」との見解を示していた。

新型コロナウイルスは症状が落ち着いても比較的長い期間ウイルスが体内に残るため、入院期間は概ね3週間程度となるという。

会見で、都内の入院患者数の累計と退院患者数の累計をグラフで示した小池知事は、「感染者の増加が急激になると受け入れ態勢が逼迫する」と語った。

自粛要請について、「医療は都民にとって守るべき共通の財産。自粛要請は医療体制を危機的な状況に追い込まないための重要な対策」だと強調した。

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