ビリー・アイリッシュ、タンクトップを脱いで体型批判に反論 「私の価値は、あなたがどう思うかで決まらない」

普段はオーバーサイズの服を着るアイリッシュが見せた、珍しい姿。強いメッセージが込められています。
ショートフィルム「NOT MY RESPONSIBILITY」より
ショートフィルム「NOT MY RESPONSIBILITY」より
HuffPost Japan

「あなたは私を本当に知ってる?」「私の意見や音楽、服装、そして私の体に言いたいことが色々あるようだけれど」ーー。シンガーソングライターのビリー・アイリッシュが、ボディ・シェイミング(体型への批判)などに反論するショートフィルムを公開し、話題になっている。

ショートフィルムは、3月にスタートしたワールドツアー「Where Do We Go? 」のステージで初めて披露された。

新型コロナウイルス感染拡大の影響でツアーは延期となったが、アイリッシュは自身のInstagramやYouTubeで動画を公開。普段は体型が目立たないオーバーサイズの服を着るアイリッシュが黒いタンクトップを脱ぎ、下着姿になるという内容で、メッセージ性の高さが注目を集めている。

ショートフィルムに込められたメッセージは、ボディ・シェイミング(体型への批判)スラット・シェイミング(露出の多いファッションをする女性への批判)への強い反発だ。

アイリッシュといえば、「バギースタイル」と呼ばれるビッグシルエットのファッションを好むことでも知られている。

Karwai Tang via Getty Images

本人は「好きだから着る」とも話す一方で、体のラインを強調しないことで、体型についてあれこれ言われないためだとも過去に説明している

そうした姿勢は、「性的対象として見られること」や「女性らしく見られること」を否定していると受け止められ、賞賛されることも多い。

しかし、アイリッシュはそうした評価への違和感をあらわにしてきた。

アイリッシュとは異なる、露出の多い服を着る女性への批判に繋がりかねないからだ。

過去のインタビューでは、「ビリー・アイリッシュみたいな格好をしない女の子をスラット・シェイミングしましょう、ということではない」と言及している。

普段とは異なる服装で出演したショートフィルムには、そうした思いが込められているようだ。

映像の中でアイリッシュは、「あなたは私を本当に知ってる?私の意見や音楽や洋服、そして私の体に言いたいことがあるようだけれど」と問いかける。

「私の服に、文句をいう人もいれば、賞賛する人もいる。それを他の誰かを傷つけるために使う人もいれば、私を傷つけようとする人もいる」

「私はいつもあなたに見られていて、人目に晒されている。でも、あなたの視線や不安、ため息ばかり気にしていたら、私は前に進むことはできなくなってしまう」

「私たちは、体型で人のことをあれこれ推測して、どんな価値がある人なのかを勝手に決めつける。でも、私がもっと服を着込んだらどうする?もっと服を露出したらどうする?」

現在18歳のアイリッシュは、常に好奇の目に晒されてきた。

SNSのコメント欄では、彼女をジャッジするかのような様々なコメントが飛び交う。Twitterでは、胸元が開いたタンクトップを着るアイリッシュの写真が拡散したこともあった。

動画は、そうした体型への批判を一蹴するかのようなメッセージで締めくくられている。

「誰が私のことを決めるんだろう?私の価値は、あなたがどう思うかで決まるものなの?私に対するあなたの意見に、私は一切責任なんて持たない」

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