新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
2021年01月02日 17時12分 JST | 更新 2021年01月07日 17時53分 JST

緊急事態宣言、発令されたらどうなる? 東京都や神奈川県などが国に要請と報道

東京都や神奈川県など首都圏1都3県が、緊急事態宣言を発令するよう政府に要請する方針を固めたと報じられています。2度目の宣言が発令となるか、注目が集まっています。

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※1月7日の緊急事態宣言の内容について、こちらの記事に最新の情報を掲載しています。

東京都や神奈川県など首都圏1都3県が、新型コロナウイルスの感染者数が増加していることを受け、緊急事態宣言を発令するよう政府に要請する方針を固めたと、1月2日にNHKニュースなどが報じた。

東京都の小池百合子知事は20年12月30日の記者会見で、「(年末年始に感染を抑えなければ)緊急事態宣言の発出を要請せざるを得なくなる」と述べており、2度目の発令となるか、動向が注目される。

緊急事態宣言は、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に基づいて発令される。発令されると都道府県知事が住民に対して外出自粛などを要請できるようになるが、現行法は罰則規定がなく、「強制力を持たない」として改正議論も進んでいる

「緊急事態宣言」が発令されると、何が起きうるのだろうか。

 

緊急事態宣言、発令された時の影響は?

現行の特措法を元に、生活に影響が大きそうなところをまとめると、以下のようになった。

 

①外出自粛の要請

都道府県知事は、生活の維持に必要な場合を除き、みだりに外出しないように住民に「要請」できるようになる。(第45条)

 

②学校・社会福祉施設・興行場などの使用制限、停止の要請・指示

都道府県知事は、学校や社会福祉施設、興行場(映画、演劇、音楽、スポーツ、演芸などの施設)、その他多数の人が利用する施設の管理者に対し、施設の使用制限または停止を「要請」できるようになる。

施設管理者などが正当な理由がないのに要請に応じないときは、要請よりも強い「指示」をすることができる。(第45条)

2020年3〜5月は、安倍首相(当時)の要請や緊急事態宣言などで全国的な一斉休校となった。

2度目の宣言が発令された場合、休校などの影響が懸念される。なお、萩生田光一文部科学大臣は11月27日の閣議後記者会見で、児童生徒の発症や重症の割合が低いとして、「春先のような全国一斉休業を要請することは考えていない」と述べていた。

新型コロナウイルス感染症に関しては、児童生徒の発症や重症の割合は、引き続き、弱く低く、また、学校中心に感染が広がっている状況ではないことから、現時点において、春先のようなですね、全国一斉休業を要請することは考えていません。仮に、緊急事態宣言が出された場合、地方自治体等の学校の設置者が休業の必要性を判断することになりますが、これらの新型コロナウイルスの特性を考慮すれば、地域一斉の臨時休業は、学びの保障や子供たちの心身への影響の観点からも、まさに必要な場合に限定し、慎重に判断すべきだと思っております。

2020年11月27日、萩生田氏の定例会見より

 

③イベント開催の制限や停止の要請・指示

都道府県知事は、イベントの開催者に対し、イベント開催の制限もしくは停止を「要請」できる

正当な理由がないのに要請に応じないときは、要請よりも強い「指示」をすることができる。(第45条)

  

④臨時医療施設のための土地使用

都道府県知事は、臨時の医療施設を開設するため、土地、家屋または物資を使用する必要があると認めるときは、当該土地等の所有者および占有者の同意を得て、当該土地等を使用することができる。

また、正当な理由がないのに同意をしないとき、同意を得ないで、土地等を使用することができる。(第49条)

 

⑤医薬品や食品など、物資の売渡しの要請

都道府県知事は、緊急事態措置の実施に必要な物資(医薬品、食品その他の政令で定める物資に限る)であって生産、集荷、販売、配給、保管または輸送を業とする者が取り扱うものについて、その所有者に対し特定物資の売り渡しを要請することができる。

正当な理由がないのに要請に応じないときは、特定物資を収用することができる。(第55条)

 

「強制力」や「補償」は? 改正議論が進んでいる

2020年4月7日から5月6日まで、約1カ月にわたって発令された「緊急事態宣言」。2度目の発令となるか、注目が集まっているが、現行法では要請や指示に応じなかった場合の罰則規定などはない。

強制力を持たないとして、東京都の小池百合子知事全国知事会は違反した場合に罰則を設けるなどの法改正を求めている。一方で、罰則規定は私権制限にもつながるため、慎重な検討を求める声も強い。

また、現行法では要請に応じた事業者への補償は盛り込まれておらず、罰則規定とともに補償を明文化するかも議論の争点となっている。立憲民主党など野党4党は12月2日、休業要請に応じた補償について財政支援を盛り込んだ改正案を国会に提出した

菅義偉首相は12月25日の記者会見で、時間短縮、給付金、罰則をセットにして特措法に盛り込むことを検討すると述べていた。

飲食店の時間短縮については、給付金と罰則をセットで、より実効的な措置が採れるように特措法の改正を検討します。ただし、罰則については専門家の皆さんによる分科会において、規制強化すべきという意見と、私権制限に慎重な意見の両方があります。今後、分科会において早急に検討を進めてまいります。

菅首相の会見より

NHKニュースによると、自民党の対策本部は1月に召集される通常国会での法案提出を目指し改正の検討を進めている。

 

生田綾 / ハフポスト日本版ニュースエディター)