来週は広い範囲で大雪のおそれ。近年にはない強さの寒波に注意

積雪の急増による交通障害や停電などが懸念されます。水道管凍結にも警戒が必要です。
ウェザーニュース
来週、日本列島にやってくる寒波は近年にはない強さです。北日本から西日本にかけての広い範囲で大雪のおそれがあり、積雪の急増による交通障害や停電などが懸念されます。気温も非常に低く、水道管凍結にも警戒が必要です。
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下層から上層まで非常に強い寒気

寒波は24日(火)から襲来し、24日(火)の夜から25日(水)の朝がピークとみられます。今回の寒波の特徴は、上空の寒気が低い所から高い所まで強い点です。

上空1500m付近では-18~-15℃という、普段なら北日本を覆うような強さの寒気が九州や中国地方まで南下。上空5000m付近では-42℃以下の寒気が北陸付近まで南下する予想となっています。これだけの強さの寒気が南下するのは2016年1月24~25日以来です。

上空の高い所の寒気が非常に強いため、大気の状態が非常に不安定になります。雪雲が発達しやすく、日本海側の広い範囲に強い雪を降らせるとともに、太平洋側にまで広がる見込みです。

全国の広い範囲で大雪のおそれ

24日(火)夜の雪・雨の予想
24日(火)夜の雪・雨の予想の分布図をみると、東北から北陸、近畿北部にかけての日本海側に濃い緑色で表示された、強い雪の領域が広がっています。上空5000m付近を覆う寒気の中心の南東~南側で雪雲が特に発達しやすく、断続的な強い雪となる見込みです。

現時点では北陸の山沿いが最も雪が多くなるとみられ、1日で100cm前後の雪が降ってもおかしくありません。近畿北部や山陰でも近年ではなかったような大雪となる可能性があります。

九州や四国も広い範囲で雪が予想され、濃尾平野や関西にも雪雲の一部が流れ込む見通しです。さらに関東もシアーライン(風の流れが変化する境界線)付近で雪雲が発達するとみられます。

普段から雪の多い地域では鉄道の運転見合わせや道路の通行止めなど、生活に支障が出るほどの大雪となるおそれがあり、普段は雪の少ない所でも積雪が予想される状況です。雪への備えは早めに進めるようにしてください。
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寒さ厳しく関東以西でも水道管凍結に注意

24日(火)~26日(木)の天気と気温
気温も非常に低く、特に西日本や東日本で極端な寒さが予想されます。25日(水)の最低気温は福岡市や広島市、東京都心で-3℃まで冷え込む見込みです。12月後半以降はあまり強い冷え込みがなかったこともあり、相当寒く感じられます。内陸部では-5℃を下回るような所がありますので、水道管の凍結に注意が必要です。

最高気温を見ても名古屋市は1℃、福岡市で2℃など低く、名古屋市の最高気温1℃台は2012年以来、11年ぶりになります。北日本も寒さは厳しく、仙台市や秋田市など東北の広い範囲で最高気温が0℃未満の真冬日の予想です。

最大限の寒さ対策を行って、体調を崩さないよう十分に注意をしてください。
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