ダニ対策、勘違いしてる人が約8割。家の中でダニを増やさないポイントとは?

誤ったダニ対策で、思っているほど効果が得られていない場合も。
ウェザーニュース

梅雨はジメジメしているだけでなく気温も高くなり、ダニの増殖が気になります。小さなお子さんや高齢者、アレルギー体質の方のいるご家庭では特に気にかけているかもしれません。

ただ、「ダニ対策を勘違いしていて、思っているほどの効果が得られないケースがある」(虫ケア用品最大手のアース製薬)といいます。

ダニ対策を勘違いしているかも

アース製薬が全国の主婦600人を対象とした過去の調査によると、ダニ対策をしている人のうち、およそ8割の人が、効果の薄いダニ対策の方法を「効果的なもの」と信じて実践していたことが判明したのです。

例えば、次のようなダニ対策で満足してしまってはいないでしょうか。

(1)布団の天日干しでダニが死滅
天日干しした布団は心地よく、ダニの心配もなくなると思いがちですが、これは勘違いです。

「実は、天日干しによるダニの死滅効果はそれほど高くないのです。

確かにダニは熱と乾燥に弱く、50℃の環境では30分、60°Cなら一瞬で死滅するとされています。しかし、布団やクッションの天日干しで、中心部まで50℃に達しているかというと難しいところです。ダニは熱を感じると、温度の低い方へ逃げていくので、退治できないものも多いでしょう」(アース製薬)

(2)天⽇⼲しの仕上げに布団たたきでダニを除去
干した布団を布団たたきでたたくと、ダニやフンなどが落とせそうですが、これも勘違いなのです。

「ダニは爪で繊維などにつかまり体を保持できるため、布団たたきでダニを落とすことはできません。死骸やフンについては、表面に浮かび上がらせる効果はある程度ありますが、それだけで落とせるものではありません。掃除機により吸引する必要があるのです」(アース製薬)

(3)掃除機で生きたダニを除去
リビングなどで掃除機をかければ、ダニも減らせるものだと思っていませんか。

「掃除機では、⽣きたダニを吸引することは難しいとされています。⽣きているダニは、カーペットなどの繊維にしがみついてしまうからです。熱か駆除剤などで退治したのち、掃除機で吸引して死骸を除去する必要があります」(アース製薬)

安心して過ごすために

それでは、勘違いしがちな布団やクッションなどのダニ対策で、効果を最⼤限にするにはどうしたら良いのでしょうか。

「布団やクッションなどの天⽇⼲しは、湿気を下げてダニが増殖しにくい環境を作るという意味で、⻑期的に効果があります。

ダニは熱に弱いので、布団やクッションなどのダニ退治には、家庭⽤の布団乾燥機やコインランドリーが有効です。まず、布団乾燥機などでダニを駆除した後、ダニの死骸を掃除機で吸い込むことを忘れずに⾏ってください。

駆除剤を使うのも効率的に減らすことができます。いずれの方法も、死骸を除去するために全体に掃除機をかけましょう」(アース製薬)

家の中でダニを増やさないポイントがあります。

「人やペットのフケやアカ、髪の毛、食べ物の食べこぼしなどはダニの好むエサです。リビングなどはこまめに掃除機をかけるようにしましょう。

そのほか、部屋に湿気が溜まらないよう換気する、シーツ・枕カバーなどの寝具はこまめに洗濯しましょう。布団は丸洗いすることで、ダニアレルゲン(ダニの死骸やフン)を取り除くことができます」(アース製薬)

ダニをゼロにすることは難しいので、日々の対策で増殖させないことが大切だといいます。これからダニが繁殖しやすい気候が続きます。その中でも安心して過ごせるよう環境を整えていきましょう。

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