知ってる?とうもろこしの保存方法。美味しいものを選ぶコツからおいしさを保つポイントまで紹介

とうもろこしは意外とデリケート。おいしさを保つには守るべきポイントがあるそうです。
ウェザーニュース
粒がぎっしり詰まった新鮮なとうもろこしが、手頃な価格で店頭に並ぶようになりました。甘みをたっぷり蓄えたとうもろこしは、茹でてよし、炒めてよし、焼いてよしと、アレンジ次第でとてもおいしくいただけます。

ただ、とうもろこしは意外とデリケートで、おいしさを保つには守るべきポイントがあるそうです。詳しい話を、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

店頭で見かけるのはスイートコーン種

とうもろこしにはいくつかの種類があるそうです。

「ふだん私たちが『とうもろこし』と呼んで、茹でたり焼いたりして食べているのは、スイートコーン種です。

その他に、ポップコーンになるポップコーン種、コーンスターチの原料のデントコーン種、トルティーヤの原料のフリントコーン種、モチモチした食感で増粘剤や接着剤にも使われるワキシーコーン種、軟粒種と呼ばれデンプン質が柔らかいソフトコーン種の6つに大別されます。

とうもろこしは、種による特徴が生かされて、世界中で食されているのです。日本では、スイートコーン種の品種改良が進み、今では色や糖度、粒の固さなどいろいろな種類があります」(吉田さん)

収穫直後から成分に変化が

さまざまな種類があるとうもろこしですが、おいしさを保つポイントは同じだそうです。

「とうもろこしは、収穫後、急速に糖分がデンプンに変化して美味しさが落ちやすい野菜です。鮮度の落ちがとても速いので、皮の色が鮮やかな緑色のものや、ヒゲが乾燥していないものなど、収穫してあまり時間が経っていないものを選ぶことが大切です。

次に、買ってきたらすぐに調理をすることがポイントです。加熱すればそこで糖分がデンプンに変化することがなくなるので、糖度が保たれたまま食べることができます」(吉田さん)

生のまま保存するなら立てて野菜室へ

加熱調理する時間がなく、どうしても生で保存しなければならない場合はどうしたらよいでしょうか。

「買ってきてどうしても調理ができない場合は、皮つきのままぴったりとラップに包んで野菜室にひげを上にして立てて入れるようにしましょう。立てて保存すると、とうもろこしが出すエチレンガスの発生が少なくなり、横にするより糖分の減少を抑えることができるためです。

ただ、どうしても加熱調理に比べて美味しさは落ちてしまいます。

また、すぐに食べないのであれば、固めに茹でて冷凍保存する方法もありますし、数枚皮を残してそのまま電子レンジ強で5分程度かければ、簡単に調理することができるので、おすすめです」(吉田さん)

とうもろこしには、胚芽(はいが)の部分にビタミンE、ビタミンB1、B2、カリウム、亜鉛、鉄などの栄養素が含まれています。またコレステロールの低下に役立つと言われるリノール酸が豊富で、食物繊維も多く含まれています。

生のとうもろこしが手に入るのは今の時季だけ。おいしくいただきましょう。
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