所蔵品盗難で解雇されたのは、大英博物館の上席学芸員か。eBayでの出品もあるとみられ、警察に協力【顔写真】

世界最大の博物館の一つ、大英博物館で収蔵品がなくなるという前代未聞の騒ぎになっています
イギリス・ロンドンにある大英博物館
イギリス・ロンドンにある大英博物館
brightstars via Getty Images

世界最大の博物館の一つ、イギリス・ロンドンにある大英博物館で、収蔵品がなくなり、騒ぎになっている。盗難の責任があるとして同博物館が解雇したのは、30年にわたって勤めていた上席学芸員だった。テレグラフガーディアンなど海外の大手メディアが相次いで報じている。

なくなったのは、紀元前15世紀から紀元後19世紀につくられた金の宝飾品や半貴石、ガラスなどの収蔵品。なくなっていることに気づいた博物館が、職員を解雇し、8月16日に発表していた。

ガーディアンによると、この解雇された職員というのは、上席学芸員だったピーター・ヒッグズ氏。ヒッグズ氏は56歳で、ギリシャ関連の収蔵品、ギリシャ彫刻、ヘレニズム時代を担当していた。

ピーター・ヒッグズ氏=2017年7月、スペイン・マドリード
ピーター・ヒッグズ氏=2017年7月、スペイン・マドリード
Samuel de Roman via Getty Images

テレグラフが詳細を報じている。ヒッグズ氏は古代美術の権威で、大英博物館が開催した主な展覧会にあわせて何冊も本を書いている。

博物館の収蔵庫に保管されていた収蔵品は数年にわたって持ち出されていたとみられ、遡れる限りでは2016年にアメリカのオークションサイト「eBay」に出品されていたものもあるという。

ヒッグズ氏の家族は無実を訴えている。21歳の息子がテレグラフの取材に応じ、父親について「無実だとしても、今は博物館関係の人には誰からも話かけられたくない状況にあります。博物館に絶望しています」と述べた。

グリーク・ヘラルドが2022年に行ったヒッグズ氏へのインタビューによると、ヒッグズ氏は小さい頃から両親に連れられてよく大英博物館を訪れていたという。インタビューでは、古代ギリシャの芸術や文化への愛を語っていた。

大英博物館の理事長は「まずは盗まれた所蔵品を取り戻し、防止するために何ができたかを考えます。そしてもう二度と同じことを起こさないために警備と所蔵品の記録に投資は惜しみません」と発表文の中で強調した。

博物館は警察の捜査に協力しているという。

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