台風9号、台風10号の進路予想は?台風9号は停滞し猛発達する見込み

台風9号・10号の発生で、2023年8月は4つの台風が発生したことになります。秋が近づくと本州付近へ影響する台風が増えることが想定されるため、これからの時期に備えて台風対策・大雨対策を整えるようにしてください。
ウェザーニュース

8月25日(金)6時現在、台風9号(サオラー)と台風10号(ダムレイ)の二つの台風があります。

台風9号はほとんど移動せずに猛発達する予想で、沖縄に影響の可能性があります。台風10号は発達は予想されず、S字状に日本の東を足早に北上する予想です。

▼台風9号 8月25日(金)6時
中心位置 フィリピンの東
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 ほとんど停滞
中心気圧 1000 hPa
最大風速 20 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 30 m/s

▼台風10号 8月25日(金)6時
中心位置 南鳥島近海
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 東北東 35 km/h
中心気圧 998 hPa
最大風速 18 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 25 m/s

台風9号 沖縄に影響の可能性も

台風9号は移動に必要な風が弱いためフィリピンの東で進路が複雑になり、“フィリピンの東”と“沖縄の南”の海域を行き来する可能性があります。また、次第に発達して27日(日)までに非常に強い勢力となる予想です。

その後の進路次第では沖縄の先島諸島など日本国内に強風などの影響を及ぼすことも考えられますが、まだ予測の誤差がある状況です。日が経つにつれて誤差は縮小する見込みですので、今後の情報にご注意ください。

台風10号 S字を描いて北上

台風10号は太平洋高気圧の周辺部を吹く風に流されて、S字を描くように比較的足早に北上する予想です。

8月27日(日)〜29日(火)にかけて東日本や北日本の近くを北上することが考えられますが、さほど発達しないことが予想されるため、国内で台風の影響が広がる可能性は比較的小さいといえそうです。

今年8月 4つ目の台風発生

平年の台風発生数
平年の台風発生数
ウェザーニュース

台風9号・10号の発生で、今年8月は4つの台風が発生したことになります。(※8号は西経域から進んできたハリケーン)

8月の台風発生数の平年値は5.7個で、一年の中でも一番台風の発生が多くなる時期です。今年は平年よりも台風の発生数がやや少ないペースとなっていますが、ウェザーニュースの予想では年内にあと10個以上の台風が発生するとみています。

秋が近づくと本州付近へ影響する台風が増えることが想定されるため、これからの時期に備えて台風対策・大雨対策を整えるようにしてください。

2つの台風とは別のじょう乱も動向に注目

まだ天気図には現れていないものの、世界各国の気象シミュレーションモデルを複合すると、来週はマリアナ諸島付近に新たな熱帯低気圧の発生が予想されています。

かなり発達して9月の上旬に北上してくることを示唆する計算結果もあり、今後の動向を注視すべき状況になりそうです。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風9号の名前「サオラー(Saola)」はベトナムが提案した名称で、ベトナムレイヨウからとられています。台風10号の名前「ダムレイ(Damrey)」はカンボジアが提案した名称で、「象」を意味するクメール語からとられています。

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