アメリカン航空は、「パレスチナ」と書かれたトレーナーを着ていた乗客に対して、客室乗務員が「脱がなければ警察に通報する」といった趣旨の話をしたとされる事案について現在調査中と発表した。
アメリカン航空の広報担当者はハフポストUS版に対し、「私たちは、アメリカン航空での旅がすべてのお客様にとって良い体験となるよう努力しています」と説明。「この件について調査を行っており、チームメンバーが各所に連絡をとり、詳細を把握し懸念を解決するため努めています」と語った。
X（旧Twitter）での投稿によると、この出来事は11月28日、アメリカ・ニューヨークからアリゾナ州フェニックスへの午後12時59分のフライトで起こったという。そこで客室乗務員は乗客のトレーナーが「政治的」で問題だと述べたという。
ミシガン州のラシダ・タリーブ議員はこのツイートの写真をInstagramで共有。問題視された乗客について「長い間知っている」と述べ、以下のようにコメントを投稿した。
「アメリカン航空はパレスチナ人に対する偏見を持っているのでしょうか？ このような差別的な行為を可能にするポリシーは存在するのでしょうか？」
「彼はひどく落ち込み、我々の国ではパレスチナ人の存在が制限なく無視されるのだと感じました」
そして議員は、自身でアメリカン航空にメールを送ったと加えた。
「パレスチナ人は存在します。私たちは人間です。そして、私たちは消されません」
アメリカ・アラブ反差別委員会もアメリカン航空を非難し、この出来事は「差別的であるだけでなく、パレスチナ人とそのアイデンティティーに対する広い偏見に寄与している」との声明を発表した。
イスラエルとハマスとの紛争は、反ユダヤ主義やイスラム恐怖症の脅威、ハラスメントや差別的犯罪の増加につながっている。10月7日以降、この紛争でイスラエルで約1200人、パレスチナで1万5000人以上が死亡したと推定されている。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。