サッカーの試合で観客らによる選手に対する人種差別行為が相次いだことを受け、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長は、こうした差別行為をしたファンのチームから試合を没収するなどの措置を取るべきだと主張した。
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FIFAが1月21日、公式X(旧Twitter)で声明を発表した。
イタリア・セリアAでは、20日にウディネで行われた試合で、ACミランのゴールキーパーが相手チームのファンから人種差別的なチャントを受けた。
また、同日にイギリス・シェフィールドで行われた試合では、コヴェントリー・シティの選手が観客席にいた人から人種差別的なジェスチャーをされたなどと訴えている。
インファンティーノ会長は「ウディネとシェフィールドで起こった出来事は全く忌まわしいものであり、容認できない。サッカー界でも社会でも、人種差別やその他のいかなる差別も許されない」との態度を示し、「人種差別行為で試合を放棄させたファンがいるチームには、3段階のプロセス(試合の中断、再中断、放棄)に加え、自動的な没収試合を適用する必要がある。人種差別主義者に対しては、世界的なスタジアム入場禁止と刑事告発の手続きを取らなくてはならない」と主張した。
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声明では「FIFAとサッカー界は、人種差別やあらゆる形態の差別の被害者に全面的な連帯を示す」と強調し、反差別の姿勢を明確に示した。