新型コロナワクチン 無料接種は3月31日まで。2024年4月からは有料に

現在進められている新型コロナワクチンの「臨時接種」が終了した後は、公費でまかなわれていた接種費用が自己負担になります。
新型コロナワクチンの「無料」接種終了のお知らせ
新型コロナワクチンの「無料」接種終了のお知らせ
厚生労働省ウェブサイトから

新型コロナウイルスの感染が世界中に広がってから4年あまり。日本国内で続けられてきたワクチンの無料接種は2024年3月31日で終了し、4月からは有料になる。

新型コロナワクチンの接種は21年に始まり、費用の全額を公費で負担していた。首相官邸の公式サイトによると、総接種回数は4億3500万回を超えた(3月5日時点)。

この、全世代が無料で受けられる接種が3月31日に終了する。新型コロナの主流がオミクロン株となってから、重症化する事例が少なくなったことなどが理由だ。

新型コロナワクチンの「定期接種」費用の目安は7000円と示された
新型コロナワクチンの「定期接種」費用の目安は7000円と示された
厚生労働省の自治体向け説明資料から

高齢者「定期接種」は7000円が目安

4月以降は、コロナワクチンの接種は大きく二つに分かれる。

一つ目は、自治体が年1回、秋冬に行う「定期接種」だ。65歳以上の高齢者と、心臓や腎臓などの機能に障害がある60〜64歳の人が対象で、費用の一部は自己負担となる。

費用がいくらになるかは確定していないが、厚生労働省は目安として「7000円」という数字を示した

ただし、低所得者は無料で受けられるようにする。自治体によっては独自の補助をすることも考えられるという。

二つ目は、年齢に関係なく、自ら希望して接種を受ける「任意接種」だ。この場合は公費による補助はなく、全額自己負担になる。自由診療のため、料金は各医療機関が設定することになる。

接種費用がいくらになるかはワクチン価格に大きく左右される。「定期接種」の費用の目安である7000円のうち、ワクチン価格は3260円となっていた。インフルエンザのワクチンは1500円程度とされていて、その2倍ほどの額になる。

ワクチンを供給している製薬会社は価格を公表していない。厚生労働省は現在、価格調査を進めていて、各自治体には結果を知らせることにしているという。

現在行われている「令和5年秋開始接種」では、オミクロン株に対応した1価ワクチンが使われている。接種回数は2787万回を数え、接種率は全世代で22%、高齢者に限れば53%となっている(3月5日時点)。

3月31日までは無料で打てるので、政府や自治体は、希望する人には早めの接種を呼びかけている。間隔をあけて2回打つ初回接種もできるが、期間内に終わらなかった場合、残りの接種は自費で受ける必要がある。

政府や自治体は希望者に早めの接種を呼びかけている
政府や自治体は希望者に早めの接種を呼びかけている
さいたま市のウェブサイトから

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