「2024年に行きたい城」とは?熊本城や松本城を抑えた1位は納得だった

城を訪れると、歴史や文化を感じられることから「城ブーム」が続いています。江戸時代までに建てられ、今も木造天守が残る「現存12天守」を中心に根強い人気があります。
2024年に行きたい!お城ファンが選んだ推し城20
2024年に行きたい!お城ファンが選んだ推し城20
東北新社

訪れると、歴史や文化を感じさせてくれる城。江戸時代までに建てられ、今も木造天守が残る「現存12天守」を中心に根強い人気があります。

城情報メディア「旅びと」を手がける東北新社が3月28日、「2024年に行きたい!お城ファンの“推し城”20」を発表しました。調査は2023年11月3日〜12月31日に、城好きの読者876人を対象に行われました。

どのような城が推されているのでしょうか。理由のコメントとともに、結果を紹介します。

同率9位 岡山城(岡山市)

岡山城は「令和の大改修」を経て、2022年11月にリニューアルオープンしました。

「令和の大改修で綺麗になった烏城が格好良い」「黒塗の城を初めて目にしました。その格好良さに感動いたした」「晩夏に訪問したが、冷房が効いていてありがたかった」などの声が寄せられました。

同率9位 苗木城(岐阜県中津川市)

自然の巨岩で築かれた石垣が魅力の一つ。眼前に広がる恵那山、木曽川、市街地のパノラマも絶景です。

「大岩との絶妙なバランスの上に建っていたのを思うと、感動した」「木曽川越し遠景で一発で軍事要塞だと認識できる。今でさえ異様なのに、当時はどれほどの迫力であったろうなどと想像を掻き立てられる」と独特な造りを評価する人がみられました。

同率9位 会津若松城(福島県会津若松市)

戊辰戦争(1868年)で新政府軍からの猛攻に倒れず、難攻不落の城として知られました。2011年に屋根瓦が幕末当時の赤瓦に葺き替えられています。

この名城のファンは「戊辰戦争でぼろぼろになりながらもしっかり建物が残っていたことが決め手。会津には何度も足を運びついつい天守閣に登ってしまう」「薄紫色の瓦屋根が美しく、方翼の作りが素敵」と力強さに魅力を感じているようです。

8位 松江城(松江市)

1611年に完成した松江城は、2015年に国宝に指定されました。

「質実剛健で重厚なフォルムや、内部まで徹底された防御設備が、百戦錬磨の武将を彷彿とさせる」「松江城はもちろん、城下町の風情が当時に連れて行ってくれる」など城そのものだけでなく、今なお残る城下町まで含めて愛されているようです。

7位 安土城(滋賀県近江八幡市)

安土城は、織田信長が天下統一の拠点として築城しました。築城から3年後の本能寺の変の後に焼失してしまいました。

「信長公の威厳を感じる素晴らしい景観と石垣」「城郭がなくてもこんなに歴史の一端を想像させられるなんて、ほんとにすごかった」という声が聞かれました。

6位 備中松山城(岡山県高梁市)

標高430mの山頂に建ち、雲海に浮かぶ「天空の山城」といわれます。2018年には「さんじゅーろー」という名前のオス猫が猫城主として迎えられました。

「山の上のお城で、よくこんなところに当時の技術で建てたなと驚きがすごかった」「猫城主さんじゅーろーの可愛さに登城の疲れも癒やされた」と山城に対する根強い人気があります。

5位 彦根城(滋賀県彦根市)

徳川家康の命を受け、井伊家によって建造されました。1952年に国宝に指定されました。

「天守閣を残す城の中でも保存度が良く、天下普請で最も重要とされた城!天守閣、石垣、橋、全てが美しい」「井伊の赤鬼のお城。天守が目立つが、縄張りも凄い。土塁と堀で鉄壁の守り」などの声が聞かれました。

4位 熊本城(熊本市)

1607年に完成した熊本城。加藤清正によって築城されました。石垣に特徴があり、「武者返し」と呼ばれています。下から見ると緩やかに見えますが、上にいくほど急になり、そり返りが激しくなっていてよじ登ることができなくなっています。

2016年の熊本地震で石垣が広く崩れたり、緩んだりするなどの大被害を受けました。すべての復旧をおえるのは2052年になると言われています。

完全修復までには遠い道のりではあるものの、熊本城を訪れる人たちは「威風堂々!復興半ばでも貫禄は流石」「行く度に違う姿を見ることができ、復興が少しずつ進んでいることを感じて嬉しくなる。竹の丸から荘厳な石垣越しの天守を見られる日が来るのを楽しみに待っている」と少しずつあるべき姿を取り戻していく様子を歓迎しているようです。

3位 犬山城(愛知県犬山市)

織田信長のおじによって1537年に築城され、天守は現存する中で最も古い。天守最上階には360度が見渡せる回廊があり、木曽川や岐阜城などを眺めることができます。

「こじんまりと小山の上に佇んでいる姿が美しい」「天守の外側を歩けるなんて意外だった。 歴史の人になった気持ちで歩いた。 景色の広大さ、風の強さ、天守までの階段の高さ、全てに胸が熱くなった」など歴史を実感できることが評価されています。

2位 松本城(松本市)

黒を基調とした5層の大天守が特徴で、1936年に国宝に指定されました。地元松本市のシンボルとなっています。

「とにかく美しい…どこから撮っても絵になるお城」「スレンダーすぎる五重天守は見る角度によって印象が変わる。天守に比重を置いた一点豪華の城と言って良い」と見た目の美しさに感心する人が多いようです。

1位 姫路城(兵庫県姫路市)

大天守と小天守、渡櫓(わたりやぐら)で構成される「連立式天守群」が特徴です。国宝にしてされており、1993年に世界文化遺産に登録されました。白漆喰が施されていることから、「白鷺城」と呼ばれることでも知られています。

ファンからは「白い壁や全体のフォルムなど、お城と言ったら思い出す。日本一美しい城だと思う」「黒田官兵衛の時代の石垣が残っているのが何よりも感動した。 国替えなど当たり前の時代で、それでも多くの武将たちの歴史を“今”生きる私たちが感じられるというのが形容し難い気持ちにさせられる」などの声が集まりました。

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