「偽りの緊急事態だ」CNNの名物キャスターがトランプ大統領を批判

アメリカ各地で相次いでいる銃乱射事件こそが緊急課題だと指摘した。
トランプ大統領 大統領執務室にて 2019年1月
トランプ大統領 大統領執務室にて 2019年1月
Bloomberg via Getty Images

国境の壁の建設費をめぐり、アメリカのトランプ大統領が国家非常事態宣言を出したことについて、国内から批判の声が上がっている。

「この大統領は国境の犯罪者についてウソをつき、偽りの非常事態をつくって、注意をそらそうとしている。私たちの子供、親、同僚など愛する人々の命を奪っている真の緊急事態があるというのに」CNNの名物キャスター、ドン・レモン氏は2月15日、自身が司会を務めるニュース番組で怒りをあらわにした。

レモン氏は、トランプ氏が出した国家非常事態宣言の正当性に疑問を投げかける一方、アメリカ各地で相次いでいる銃乱射事件こそが緊急課題だと指摘した。

トランプ氏が非常事態宣言を出したのは、議会で承認されなかったメキシコとの国境の壁の建設費用を、議会を通さず捻出する目的だ。

だがそれは「権力の乱用だ」として野党・民主党は反発。ニューヨークやカリフォルニア、ハワイなど16の州などが「議会の承認をへずに予算を壁の建設に使うのは憲法違反」として、連邦地裁に提訴した。

Fortuneによると、非常事態宣言をめぐっては今後、提訴を受けて長期の法廷論争に入るとされる。最高裁判所まで行く可能性があるが、保守派判事が多い最高裁がこの訴訟をどう見るかを予想するのは難しく、予断を許さない情勢だ。

ハフポストUS版の記事を翻訳、編集、加筆しました。

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