日本政策学校では、ジャッグジャパン株式会社 代表取締役社長の大濱崎卓真氏に、「選挙に関しての質問会-選挙に関しての疑問なんでもお答えします」というテーマで講義をしていただきました。
以下はその要約となります。
(画像はご本人の了承を得て掲載しております)
◇はじめに
選挙に立候補するときは、「誰が、何の選挙に」という5W1Hを組み立て、
立候補の意思を伝える順番について配慮しなければならない。
そして、人の存在が重要なので、従来型組織を味方につけることが、大切である。
また、選挙の成否を分ける固定票を獲得するため、ふだんからいくつもの団体をまわり、
街頭演説、後援会勧誘活動をすべきである。
その他、空中戦の戦い方や、政策を作る時期、公職選挙法や政治資金規正法に注意が必要である。
◇立候補の意思決定について
Ⅰ)立候補の意思決定
Ⅰ‐A 両者のどちらをやりたいかを決定する。
首長=全体を自ら動かす ⇔ 議員=政策を提言する
Ⅰ‐B 5W1Hを組み立てる
何の選挙に 立候補するのか
いつの選挙に 立候補するのか
どこの選挙に 立候補するのか
なぜ 立候補するのか
どのようにして 当選するのか
Ⅱ)意思決定の伝達の順番
先立って、家族には伝達しておくこと。
伝達の順番は、選挙戦の第一歩である。
◇後援会組織の構築について
Ⅰ) 人の存在が重要である
人が存在すれば、費用の節約ができる。この人が応援しているのなら応援しなければと、
思われている人を置く。
Ⅱ) 従来型組織を味方につける
主に政党が固めた既存の組織の、組織票を獲得すること。例=商店街、
農協、PTAなどが一般的
Ⅲ) 宗教組織で、地元に大きく貢献しているものもあるので、必要に応じて抑えておくとよい。
◇固定票の獲得について
Ⅰ) ふだんからおこなっておくことが必要な活動
地域活動(ラジオ体操・ミュージカルなど)まわり
+
街頭演説
+
戸別訪問 ※後援会勧誘活動など、公職選挙法に抵触しないものを指します
Ⅱ) 固定票獲得のために
・後援会組織は、「名簿化」ではじまり、「動員力」へと度合いを高めていくことが重要。
・どこまで貢献してくれるかを、踏み絵のように試して、貢献の度合いを判断する。
・既存の組織から自分の後援会へ取り込む
Ⅲ) 固定票の重要性
投票率に依存しない固定票が、選挙の成否を分けるため、非常に重要である。
◇空中戦(ポスター、ビラなど)の戦い方
時間帯効果、費用対効果を最大限に高める方法を検討する。
地域の特性をつかむことが重要である。
◇その他重要なこと
Ⅰ) 時間のあるうちに、政策を作っておく。
Ⅱ) 公職選挙法・政治資金規正法の条文・判例を理解しておく。
2つの鉄則=「金を出すな」・「未成年者を巻き込むな」
講師:大濱崎卓真(おおはまざき たくま) 氏
青山学院高等部在籍中、通学路上で歩きたばこにより高校生の
制服が焼ける事件があったことから、
生徒会役員として「渋谷区における歩行喫煙禁止条例の制定を求める請願」
を渋谷区議会に提出。
請願は否決されたものの、NHKや読売新聞に取り上げられた。
衆参議院議員などの下で私設秘書などを務めたほか、
20代の選挙プランナーとして、複数の選挙を経験している。
現在、広報PR会社の代表を務めるほか、複数の企業役員、
公益社団法人自由報道協会の会員(記者)を兼任。
講義データ (2015年12月19日に開催された、
政策議論講義「選挙に関しての質問会-選挙に関しての疑問なんでもお答えします」より)