055 | 心を通わせる格闘技、リラックス方としての"柔術"

コーヒーブームに湧く日本で、自家焙煎のコーヒーショップを中心に独自の目線で取材した記事を展開するウェブサイト「The HT report」を運営するHengtee Lim(ヘンティー・リム)さん。普段は英語教育のトレーナーを務めつつ、日本のコーヒーシーンを世界へ発信している。そんなヘンティーさんが週3、4回のペースで通うのが、ブラジリアン柔術の道場だ。

コーヒーブームに湧く日本で、自家焙煎のコーヒーショップを中心に独自の目線で取材した記事を展開するウェブサイト「The HT report」を運営するHengtee Lim(ヘンティー・リム)さん。普段は英語教育のトレーナーを務めつつ、日本のコーヒーシーンを世界へ発信している。そんなヘンティーさんが週3、4回のペースで通うのが、ブラジリアン柔術の道場だ。

「自分のその日の感情・体調に合わせて、リラックスしながら練習するのが僕のスタイル。書くことに煮詰まった時、ここに来て体を動かせば、頭がクリアになってリフレッシュできる。ハードなトレーニングは続かないし、Lazyな僕にぴったり」と笑う。格闘技でリラックス...!? と疑問に思ってしまうが、ブラジリアン柔術は打撃攻撃が禁止された、組み技中心の安全性の高い競技。ある程度基礎が備われば、相手との間合いがコントロールでき、お互いの呼吸に合わせてリラックスしながらスパーリングできるのだとか。相手のかける技に身をまかせ体を動かすと、頭の中でムダな考えがなくなって、瞑想に近い状態になりスッキリするそう。

「最初は、強くなりたい!と思って始めたんだけど、今はメンタル面で助けられている方が大きい。相手にも自分の調子を伝え、お互いのペースを尊重して練習するから、力まずにできるんですよ。それに加え、相手によって格闘スタイルが変わるから、自分でも気づかなかった弱点や変化に気づける点も面白い」

そう、格闘技は相手あってのスポーツ。お互いのコンディションを重んじながら交わす練習は「今日もよろしくね」とコーチ、選手同士の握手で始まる。「僕も日本に来てビックリしたんです。故郷・オーストラリアの道場では握手の風習はなかったから。握手して練習が始まって、終わってまた握手。とても気持ちがいいですよね。」と、競技を通じてできた仲間とのふれあいも楽しみだと笑顔で語ってくれた。

写真/石渡朋 文章/浦本真梨子

Hengtee Limさん

●ヘンティー・リム

1983年オーストラリア生まれ。2008年長崎県に英語教師として来日、2012年上京後は小中学校教師のトレーナーとして勤務する。東京のカフェやコーヒーを独自の視点からレポートするTHE HT Reportを更新中。

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(「からだにいい100のこと。」より転載)