あの日以来、後藤健二さんが何を伝えたかったんだろうかと、よく考えている。同じ"KENJI"で、髪型も似ている。そして私自身ジャーナリスト志望だったこともあるし、中東に何度も行っているからかもしれない。
これまで何人か関係者と知り合う機会があった。そんな一人が後藤健二さんが初めて作ったNHK出版 DVD+BOOK『ようこそボクらの学校へ』の編集者、松島 倫明さんです。
許可を得ましたので、facebook投稿を転載します。
松島 倫明
2月18日 19:46 ·
後藤健二さんと2003年に作った彼の処女作『DVD+BOOK ようこそボクらの学校へ』の復刊がやっと今日、決まりました。
社内でも本当に多くの方が復刊に向けて奔走してくれました。データが印刷所にもう残っていなかったり、DVDのマスターを後藤さんに返しちゃったりしていて技術的に難しそうだったのが、色々と可能性をたぐりよせてなんとか漕ぎ着けました。営利目的ではないので、価格も大幅に下げます。
「時機に便乗した商業主義」と取られないかという懸念の声もありましたが、僕はこれが、メディアとしてのまずは最低限の役目だと思っています。奥様にも「きっと本人も喜ぶだろうと思います」とおっしゃっていただきました。何よりも、本書の最後に後藤さんが寄せた言葉が、僕らが今まず何をしなければならないのかを示してくれていました。
I AM KENJI
今回のプロジェクトは、「私にできることは何か?」という問いに対する、ジャーナリストとしての私なりの答えです。現場にある音や人々の表情、空気感を大切にしながら、彼らからのメッセージをできる限りあますところなく、自然な形でそのまま、みなさんにお伝えできるように努めました。「私たちにできることは何か」──このDVD+BOOKに出会うことで、みなさんお一人お一人がじっくり考え、その答えを導き出す機会にしていただけたら、と思います。 ──本書より
彼らは待っています、私たちの助けを。
彼らの人生すべてに手をさしのべることはできないかもしれません。
でも、彼らが生きていくためのお手伝いをすることはできます。
生きていくために必要なことの一つが、学ぶということです。 ──本書より
許可を得てこのDVD+BOOK『ようこそボクらの学校へ』を、今週末3月21日(土)、JICA地球ひろば(東京都)で開催される国際平和映像祭(UFPFF)2015キック・オフイベントで一部上映させていただくことになりました。
世界平和の実現のために、毎年ピースデー9月21日に開催している国際平和映像祭。
後藤健二の作品を上映し、トークゲストと来場者の皆さんと共に傷ついている人々について知り、寄り添い、出来ることを考えたいと思います。当日は、音楽を通じて平和のメッセージを伝えるために結成された多国籍ボーカルグループ Women of the World(ウーマン・オブ・ザ・ワールド)も登場。2014年度 全米アカペラチャンピオン、そして観客賞のダブル受賞という快挙を成し遂げているグループです。
国際平和映像祭(UFPFF)2015キック・オフイベントに、どうぞいらしてください。