街と若者と政治家をつなぐ。NPO法人Youth Createが企画する「Voters Bar」を通じた新しい街のコミュニティ作り

まちづくりも、様々な問題を1つずつ解決していることから始まります。そして、そこには地元の政治家の力も必要になってきます。政治と行政、民間企業や個人それぞれがつながり、それぞれが街にできる役割を見つけ、実行していくことから、これからのまちづくりがスタートしていくのだと思います。

選挙の時以外、普段はなかなか政治について考えない人がほとんどかもしれません。しかし、選挙の時だけでなく、何か街で困ったことや問題解決をしたい、と思った時に普段の時こそ、政治家と話をすることから解決に向かうきっかけが生まれるものです。

特に、国会議員などの国政ではなく、区議や市議などの地方議員こそ、街の問題解決を市民と一緒に考えて動いていく存在。しかし、そんな地方議員と出会ったり話したりする機会はなかなかありません。

■政治をもっと身近に

そこで、NPO法人Youth Createは、政治家と飲みながら話をする場を提供する「Voters Bar」を企画しており、10月1日にVoters Bar公式ウェブサイトのオープンと同時に、全国でも企画発案者を呼びかけています。

「政治家と話す」と聞くと、スーツを着てかちっとしたものを想像しがちですが、Voters Barはそうではなく、政治家と一緒にお酒を飲み、ご飯を食べながら一緒のテーブルで話をすることができ、自然とコミュニケーションができる場を作っているのです。

Youth Create代表の原田謙介さんは、学生時代に若者と政治をつなぐという思いから学生団体ivoteを立ち上げ、「居酒屋ivote」という、居酒屋で若者と政治家が飲みながら語る、というイベントなどを主催していました。その企画をもっと全国に広げるため、新しく立ち上げたNPOの一つの企画として展開しているのです。

「政治に触れる最初の入り口」をコンセプトに取り組んでいる同企画。Voters Barに参加するのもよし、自分の街の、地元の議員さんを呼んで主催するのもよし。地元の政治家と若い人たちをつなげることから、自身の街の問題に気づいたり、自分が日ごろ考えている課題を政治家にぶつけてみるのも良いかもしれません。

まちづくりも、様々な問題を1つずつ解決していることから始まります。そして、そこには地元の政治家の力も必要になってきます。政治と行政、民間企業や個人それぞれがつながり、それぞれが街にできる役割を見つけ、実行していくことから、これからのまちづくりがスタートしていくのだと思います。

自分の街でもVoters Barを企画したい、という方がいれば、ぜひYouth Createに連絡してみてはいかがでしょうか。

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執筆者:江口晋太朗

1984年生まれ。福岡県出身。元陸上自衛官。編集者、コンテンツディレクターとして、執筆活動や情報設計や情報環境デザインをもとにしたコンテンツ企画制作やプロデュース等をおこなう。コミュニケーションデザインや場作り、ファシリテーションをもとに、情報・環境・アート・デザイン・テクノロジーなど、ジャンルを超えた様々な分野を横断しながら、「環境の編集者」として、より良い今と未来を作る活動を行なっている。著書に『パブリックシフト』など。

(※この記事は2013年10月7日の「マチノコト」より転載しました)

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