平均69才の合同結婚式を見てきた(実録フォトレポート)

取材許可が下りた旧統一教会の「合同結婚式」。見てきたものをできるだけ淡々と、写真とともにレポートします。

「興味があれば、見に来られますか?」

70才くらいの人たちが30組ほど集まる「合同結婚式」が2月7日に横浜であり、その取材をしても良いと言う誘いでした。

「国際合同祝福結婚式」と彼らが呼ぶ「合同結婚式」は、旧統一教会がその象徴的なイベントとして続けてきた式典で、これまで17万人が参加。かつて桜田淳子さんなどの芸能人や有名人も参加して話題となり、韓国での式典をマスコミも大々的に報じていたものの、その後、霊感商法などが問題視され、注目されることも少なくなっていました。

それがまだ今も続いているということ。しかも、国内でも地域の教会グループ単位で頻繁に開催されているというのです。

旧統一教会は、2015年8月に世界平和統一家庭連合(以下、家庭連合)へと名称を変更しており、それをきっかけに「幸せな家庭づくり」というメッセージを打ち出しつつ、オープンな組織体制にシフトして、積極的に情報発信・情報開示を進めて行くと。その一環で、ほとんど一般に公開してこなかった国内の合同結婚式も見てもらおうということのようです。

今回のイベントはマスコミにも案内されており、写真と参加者のインタビューがOKとのことで、私も実際に見てきました。

旧統一教会に対しては、さまざまな見方があります。が、「合同結婚式」は聞いたことがあっても、その中身自体はあまり知られていないと思いますので、まずは今回、見てきたものをできるだけ淡々と、写真とともにレポートします。

なお、プライバシー保護の観点から、写真は家庭連合の広報を通じてご本人の了解が得られたものに限定しています。

1.平均68.52才、34組45人の結婚式

今回ここで「祝福を受けた」のは、最高102才から下は29才まで、平均68.52才の34組45人。

このうち、いわゆる新婚が21組、「既成婚」と呼ばれる、すでに結婚生活をしている人たちが13組です。

合計が45人なのは、相手がすでに他界している場合が多い(その他2組は相手に同意を得た単独出席)からとのことです。

そして平均年齢が高いのは、人生の半ばで信仰を持ち、その上で「祝福を受ける」人が多いためで、そうした事情から、国内の合同結婚式に参加するのは、夫婦のどちらか一方だけが信者である場合が少なくなく、共に生活はしていても、「ここに一緒に来るまでに時間がかかった」という夫婦もいました。

2.式の流れは意外と一般的か

一体どんなプログラムなのか。少し怖いもの見たさのような好奇心でやってきたのですが、意外とビックリするような「儀式」はありませんでした。

1)新郎新婦への講義

2)媒酌人が登場して祈祷 

3)聖酒・聖水による儀式 

4)指輪の交換 

5)歌 

6)万歳 

7)記念撮影 

8)蕩減棒行事(尻叩きの儀式) 

夫が妻の尻を3回、その後、妻が夫の尻を3回叩きます。

罪の清算の意味があるそうです。

「本来」は力いっぱい叩くのだそうですが、

年齢的な問題もあってか、目を見張るような力を込めたカップルはいませんでした。

9)食事会

と、こんな流れです。

3.重ね言葉がよく出てくる

 「一般的な」結婚式との違いで気づいたのは、重ね言葉がよく出てくることでした。

 「重ね重ね」

 「再三」

 「再度」

 「繰り返しで恐縮でございますが」

一般的に、こうした重ね言葉は、別れや再婚を連想させるために結婚式では使わないのが礼儀とされています。

ところが家庭連合では、もともと教義の上で、決まった相手との貞操を守り、再婚が概念の上でも実態としてもほとんどないことから、「あまり気にせずに使っていますね」(広報担当)とのことでした。

4.参加者に聞いてみた

H・Sさん74才: 信仰歴7年、夫は78才で信仰なし。来年金婚式を迎える。「これからまた新たに、仲良く歩んでいきたい」

F・Hさんご夫妻: 夫78才、教会には2~3回通った。妻77才、信仰9年。結婚後51年。「夫が大病をして何度も死にそうになった」「双子の兄さんが昨年亡くなった」ことが今回参加したきっかけ。妻を見て夫は「ウェディング姿は初めて。思ったより若く見える」

夫71才、信仰なし。妻68才、30年前から夫に内緒で信仰。結婚46年。妻「直前までドレスを着ることを言えなくて不安でした」 夫「今日、いろんな話を聞いて勉強になりました」

4.全体の印象として

家庭連合という特殊なコミュニティであるためか、参加者の年齢的な要因かは分かりませんが、一般的にイメージされる「結婚式」の雰囲気よりも随分落ち着いているのが印象的でした。

穏やかというか、静かというか。

これだけの人数の「新郎新婦」が集まる場ならばとイメージされるようなエネルギーや、宗教儀式らしいイメージの、熱狂的なものはそこにはありませんでした。

信仰を持っていない相手が説得されて参加している場合もあり、今回の写真撮影やインタビューでは、制約が多かったことも書き残しておきます。時間があれば突っ込んで聞きたかった質問もたくさんあったので、次のチャンスを作りたいと思います。

一方で、「今日、ここに来られて良かった」「嬉しいです」という言葉も口々に聞かれ、式中に涙を流す姿もまた見られました。

今年は2月20日に韓国で国際合同結婚式があり、数百組のカップルが参加する予定だそうです。

最後に。今回、声をかけられたのは、家庭連合の信者家族の出生率が著しく高い(第二次ベビーブーム時レベルの2.1人)という情報から取材を進めていたことがきっかけです。教義上、結婚率が100%で、子だくさん、離婚率も極めて低い。これは一体どういうことか、ということで情報を集めています。

家庭連合という組織全体の発信・開示情報については、さまざまな角度から検証すべきものがあると考えていますが、現在進行形の動きは、その見てきた事実をできるだけリアルタイムに伝えることで、新たな議論の材料やきっかけになると信じて、今回はまず「見てきたこと」をまとめました。

反響を見ながら続報を考えたいと思います。

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