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2017年07月24日 17時00分 JST | 更新 2017年07月25日 17時28分 JST

二重国籍だった私からしても、蓮舫さんは議員辞職すべきだと思います

二重国籍問題で世間に不信感を抱かせてしまった蓮舫さんが、戸籍の一部を公開されました。賛否両論あるかと思いますが、今蓮舫さんが置かれている状況において、今後も党首として政治に携わり続けるなら、公開せざるを得なかったのでしょう。

しかし、極めて私的な情報である戸籍の公開を求めること、またその求めに従い公開することは、例外中の例外であるべきだと思います。蓮舫さんもおっしゃっているように、これが悪しき前例とならないことを強く願ってやみません。

私自身、二重国籍として生まれました。そして、日本でも二重国籍を認めてほしいと考えています。昨年の秋に抱いていた感情は「二重国籍の私が思うこと」で書きました。その後、さらに二転三転している蓮舫氏の一連の対応には苛立ちを感じています。自らを「多様性の象徴」とする蓮舫さんであれば、日本のためにできたことはもっとあったと思うのです。

EU諸国をはじめ、世界では既に約90カ国の国で一般市民の二重国籍が認められてます。例えば、アメリカ、オーストラリア、イタリア、スウェーデンなどです。二重国籍を認めることの課題点としては、複数の国での選挙権があること、通常の徴兵制度が適用できない、などが挙げられますが、これらの国ではさまざまな対策を打つことによってそれを防いでいます。

例えば、アメリカの場合、アメリカに一度でも住んだことがなければ投票権は与えられません。カナダでは、5年以上継続してカナダに住んでいない場合、海外からの投票できないことになっています。条件を設けることで、「同時に複数の国で投票ができる」という状況が継続できないようになっているのです。

徴兵制度を採用するスウェーデンでは、一つの国で徴兵に参加している場合は、もう一方での徴兵は免除されるようになっています。しかし例外はあり、二重国籍の両国が戦争状態にある場合は、参加していないほうの国では国籍が没収されることもあるようです。

政治家が二重国籍であることを認めている国もあります。例えば、アメリカ、カナダ、ドイツ、イギリスなどです。これらの国では、二重国籍であることを公表して選挙に挑んだ結果、国民に選ばれたのであれば、他の国籍を有していても問題はないと考えられています。候補者が、既に権利として認められている「二重国籍」かどうかよりも、長年他国に住んでいた経験があるか、というヒストリーに注目する人が多いようです。

蓮舫さんが本当に「どんな人でも差別をされない、多様性のある社会」の実現を目指すリベラルな民進党の党首であれば、今回の戦略は完全に誤りだったと思います。もし私が蓮舫さんの立場であれば、台湾国籍は離脱せず、二重国籍のまま議員辞職をします。

そして、二重国籍であることを公表した状態で、次の選挙に出馬するのです。そうすれば、2008年で止まってしまっていた国籍法改正についての議論を進めることができたでしょう。二重国籍を認める法案を通すことは、蓮舫さんも目指している「多様性のある社会」の実現にも近づけることになると思います。疑惑や不信感を与えながら活動をするよりも、二重国籍として再度出馬をして当選するほうが、納得がいく国民は多かったと思います。

主要先進国では当たり前の権利となっている二重国籍が、日本ではなぜ認められないのか。二重国籍を認めることには、どんなメリットやデメリットがあるのか。蓮舫さんには、自らの進退をかけて、こうした議論へと繋げていってほしかったと強く感じています。

【追記】2017/7/25 17:27

海外に住んでいる場合のアメリカの投票権は、基本的には本文の通りですが、州によって例外が認められている場合もあります。その際、親がアメリカに住んでいること、などが条件として必要となります。