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2015年10月26日 15時23分 JST | 更新 2016年10月25日 18時12分 JST

生物多様性の喪失が生態系の安定性を脅かす

生物多様性が失われると、生態系は極端な気象イベント(激しい乾燥など)の影響を受けやすくなるという研究結果が出た。

極端な気象イベントが生態系に及ぼす影響を生物多様性が緩和しているのかどうかを検証した研究で、極めて対照的な結果が得られた。

今回F Isbellたちは、草原の植物多様性を操作して生産力を測定したヨーロッパと北米各地の実験区46か所のデータを総合し、確かに生物多様性が、極端な気象イベントに対する生態系の抵抗性を高めていることを見いだした。種数がわずかな区画では、極端な気象イベントの期間中に生産力が50%低下したが、種数が多い区画では影響がその半分にとどまった。しかし、生態系の復元力には生物多様性の影響がほとんど認められず、生物多様性が低くても高くても、生態系は極端な気象イベントから1年以内に回復した。

Nature526, 7574

2015年10月22日

原著論文:

Biodiversity increases the resistance of ecosystem productivity to climate extremes

doi:10.1038/nature15374

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