18歳から23歳の若者が、ハフポスト日本版とともに国会議員や自治体の首長らを訪ね、率直に質問をぶつける企画「Young Voice」。福井規子さんは、橋本岳・衆院議員にインタビューした。
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私は、18歳である。
選挙権を持つ日本国民である。
これまで私は、選挙権年齢引き下げについて、意味があるのか疑問に感じていた。
確かに、選挙という民意を表す機会に参加できるのは喜ぶべきことだ。
しかし、高齢化社会の今、若者がいくら投票したからといって若者の意見が取り入れられるとも限らない、と思っていた。
さらに、選挙権はとても怖いものだとも感じていた。これまでは、選挙に直接関わらなかったため、"誰かが選んだ政治家による政治"であったのが、"自分が選んだ政治家による政治"になる可能性がある。もし希望通りの政治が行われなければ、選んだ自分も責任を感じてしまう。そればかりか、慣れない選挙で、パンとサーカスのような政治的盲目に今後陥らないとも限らない。
そんな思いを抱きながら、今回の橋本岳議員の取材に学生インタビュアーとして参加した。
橋本議員はすべての質問に誠実に答えてくれた。
そして、その中で、18歳選挙権に付随して被選挙権についての話題が挙がると、「被選挙権の引き下げも国民の皆さんの希望があれば、実現していきたい。」と話してくれた。
ここで私が注目したのは、あくまでも、国民の希望が前提になっているところだ。
普段政治は、政治家が行っている。
しかし、政治家というのは、憲法前文に示されている「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」の代表者にあたる。
求めるのは国民であり、政治家は民意を代表して実現する存在である。
求めなければ、政治に関与することさえできないのだと痛感した。
そして、その求める手段として選挙がある。
こわいと思っていた選挙の重要性を深く考えるきっかけとなった。
選挙権が与えられた18歳になっても、急に政治についての知識が増えるわけでもない。
しかし、それは20歳になっても、80歳になっても然りである。
自分から知ろうとしなければ何も変わらない。
自分から求めなければ何も与えられない。
私たちがやるべきことは、政治への不満を漫然と嘆くことでも、賞賛することでもない。
情報を吟味し、議論し、民意として投票することだ。
選挙には正解がないからこそ、自信をもって民意として投票できるほどの意見を構築する必要がある。
見失っていたことに気付かせてくれた今回の経験と橋本議員に感謝しながら、
18歳として選挙に臨める環境を誇りに思う。