三角パズルに挑戦! 第30回(2015年第8回)  二二八(アーアーバー)と三一(サムイル)

この原稿を書いているのは3月1日なわけですが、昨日2月28日と今日3月1日は、ともに日本のすぐ隣国ではとても大切な日です。

こんにちは、鍵本です。

この間お年賀がどうこうというお話をしていたのにもう3月! ざっくり1年の6分の1が終わった計算になります。教えている学生がよく「早く試験が終わって春休みにならないかな~」などと言うのですが、そういう気持ちになれるということ自体がとてもうらやましい限りです。

さて、今この原稿を書いているのは3月1日なわけですが、昨日2月28日と今日3月1日は、ともに日本のすぐ隣国ではとても大切な日です。

まず2月28日。台湾に行くと時々228、漢字で二二八(発音はアーアーバー)という表記をよく見かけます。世に言う「二二八事件」です。

かつて国共合作で対日抗戦をともに戦った中国国民党と中国共産党が、1940年代後半に内戦を再び始めて、最終的には中国共産党がほぼ中国本土を制圧し、中国国民党率いる中華民国が台湾の台北を首都とするわけですが、その際に台湾に元からいた原住民と中国本土から逃れて来た人たちの間で諍いが起こりました。その発端となったのが1947年の2月28日というわけです。

詳しい話は皆様に調べていただくとして、実はこの事件、日本も間接的に関係がある事件です。現在ではそういう辛い哀しい出来事を忘れないという意味で、228に関する様々な施設や記念碑、公園などが残されています。私も台湾の奥深さとして認識しながら台湾を訪問するようにしています。

一方の31、すなわち三一(韓国語でサムイル)といえば、こちらは世界史や日本史でよく出てくる「三一独立運動」を思い出される方も多いのではないでしょうか。日本帝国時代の朝鮮半島で起こった独立運動が始まった日とされています。1919年の3月1日にソウル市内の「パゴダ公園」(現在のタプコル公園)で、一部有志が「独立宣言」を読み上げたのがこの日だとのこと。

この三一というのも韓国内ではよく見かける数字です。ソウル市内の南北をはしる道が三一路(サムイルロ)だったり、観光地でもあるタプコル公園の入口の門が「三一門」(サムイルムン)だったりするので、ソウル観光をすると、意外とよく目にするのです。そもそも3月1日は「三一節」として韓国の祝日となっているので、この時期に韓国を観光すると、いろいろなところで目にするのではないかと思います。こちらも詳しくは読者の皆様に調べていただければと思います。

一つ言えることは、228とか31とか、もしかすると日本史で出てくる226や515なども、あるいは東日本大震災の3.11やアメリカの9.11なども一緒なのかも知れませんが、単なる数字の羅列を聴いただけで、その当時の様々なことが思い起こされるというのがすごい事だということです。特に228と31はたまたま連続していて、私にはとても印象深く感じられます。1年で唯一「30日」がない月という意味でも2月は特別な何かを感じます。

さて、今回もα4(従来ルール)1問とβ4(変化球ルール)1問の合計2問です。

1問目はα4です。ルールはこちらをご覧ください。解答は下のほうのリンクをクリックしたら出てくるようにしておきますので、解けたら答え合わせをしてみてください(今回は少し易しくなっています)。

2問目のβ4は、10個の○の中に1から10の異なる数字を入れて下さい。周りの矢印の数字がその列の数字の和であることは同じです。数字が大きくて少し難しいかもしれませんが、頂点の3つは数字が入ってるので、実際には7個の数字を入れるだけです。

それではいよいよ問題です! 制限時間はあくまで目安です。

1問目、従来のルールです。制限時間3分。

2問目は1から10までの異なる数字を○の中に入れていきます。制限時間5分 

解答はこちら。

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