こんにちは、または初めまして、とりあえずビールです。
先月から、ゲルマン人の夫との生活における文化や生活習慣の差異なんかをご紹介しております。(個人差が多分に含まれてる可能性アリですので、へ~そういうこともあるんだ~程度の解釈でお願いします)
今月は「パン」について。
私は今までどんなパンでも全て「パン」で片づけておりました。もし詳細を求められたら「食パン」だとか「ロールパン」だとか「クロワッサン」だとか言います。でも「パンがあるよ~」と言われたら「何があるの~?」と聞き返すだけで、具体的な種類は思い浮かびません(もちろん状況によりけりですが)。恐らく日本では「パン」という言葉自体は総称のような感じで使われてるのではないでしょうか。
しかし、ゲルマンさんは違いました。
以前の我が家でよく見られた光景。
辞書を見るとパンはドイツ語で「Brot(ブロート)」です。辞書的な知識では「パン=ブロート」
しかしドイツではブロートはパン全てを差すものではなく、一つの種類のようなものなのです。ゲルマンさんの中では食パンは「トースト」、メロンパンやロールパンなどは「ブレートヒェン」に含まれるそうです。
ということで我々の中で細かい誤解が生じていたわけですね。「日本語のパンって色々な選択肢があるのネ」と慣れるまで時間がかかったそうです。
ちなみに、このブロートの中でも、白パン、黒パン、灰色パン、酸味のあるもの、甘みのあるもの、などなど生地の種類が色々とあります。
食べ方も少し違います。おかず的な物がある場合、別々に食べずにはさむ。
例えば朝食ビュッフェ。私はハムやらチーズやらはそのままフォークで食べ、パン(ブロートヒェン)は一口大に千切って食べますが、ゲルマンさんはナイフでザクザク横に切ってそこにハムなどの具をはさんでサンドウィッチ状にして食べてます。はさむ食べ方はゲルマンさんに限らず、ドイツではよく見られる光景でした。
さすがにレストランでスパゲティに添えられたパンは千切って食べるので、焼きそばパンみたいなことにはなりませんのでご安心を。
そして、ゲルマンさんが抱いている日本のパンの謎。
その1、パン(主に食パン)が甘い。
彼の個人的な趣味ですが、パンをゴハン感覚で食べるとき、甘みのある生地はイヤ。しかし日本で売ってるパンは大抵甘いそうです。すんません、ワタクシよく分かりません。甘い?そうかね?日本のパンは全般的にドイツで言うところの、ミルヒブロートというものに似てるらしい。(クリームパンの生地みたいな感じ)
パンとは関係ないけど...オヤジギャグ大好き。
ちなみに彼のお気に入り食パンはヤマザキのロイヤルブレッドです。これは甘みが少ないそうです。うっかり(てゆーか意図的な時もありますが)それ以外を買うとゲルマンさんが憤慨してます。(でも文句言いつつ食べる)
その2、軟らかいパンばかりなのが不思議。
ドイツのパンは、いわゆるフランスパンのように表面が硬いものが多いのですが、日本のものは中も外も軟らかい、と。物事に裏と表があるように、そして日本には内と外があるように、パンにも内と外があるんだよ。内と外の硬さは違わないと!深いんだよ、パンは!と力説してました。
たまに硬そうなツラ構えのパンを見かけたときは「騙されないぞ」と思いつつも一抹の期待を持って表面を確認してみるのですが、案の定ふにゃんとしてて「やはりお前もか...」と軽くガッカリするようです。
と、まぁ我々は田舎に住んでるのでこんな感じですが、大都会だったら種類豊富なオサレパン屋さんやドイツパンのお店なんかもあったりして、ゲルマンさんの満足がいくパンも買えるんじゃないかのなーと思ってます。