都知事選挙が行われる。
5000万円の問題で知事が辞め、その結果行われる都知事選挙に費用が50億円かかる。
1000万人を超える首都の首長を選ぼうという選挙なのに、候補者が名乗りを挙げてから投票日まで1か月もない。
争点が脱原発だけのワンイッシュー選挙はいかがなものかという声もあるが、このままでは知名度だけで当選者が決まるノーイッシュー選挙になりかねなかった。
山口県でも知事が病気で辞表を提出し、やはり知事選挙になる。
こうした選挙を教訓にして、都道府県知事選挙の在り方を抜本的に変えるべきだ。
知事に何らかの事故があることは十分に想定できる。そのたびに都道府県単位で選挙をやっていたのでは費用がもったいないし、短期決戦の選挙になれば、候補者の知名度で勝敗が決まってしまいかねない。
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だから、知事選挙はアメリカの大統領選挙と同じように、知事と副知事をセットで選ぶべきだ。
知事が任期途中で辞めざるを得なくなったら、同様に選挙で選ばれている副知事がその知事の残余の任期を知事として務めるようにすればよいのではないか。
もしその副知事にも自己あるときは、都道府県議会議長が、さらに万が一の場合は副議長が、残余の任期を知事として務めるということにすればよいのではないか。
首相や市町村長と比べて、知事は国民から一番離れたところにあるのではないか。だからきちんと選挙期間を長くとって、知事と副知事をセットで選ぶような改革が必要だ。
今回の都知事選挙から学ぶべきことがある。
(2014年1月15日「ごまめの歯ぎしり」より転載)