まだあるザハ案の疑問

新国立競技場問題、国際デザインコンペは予算だけでなくいろいろと経緯がよくわからない。

稲田政調会長からの要請で、行革推進本部は白紙撤回された新国立競技場整備計画の経緯についての検証を、お盆期間も続けている。

しかし、JSCが実施した国際デザインコンペは、予算だけでなくいろいろと経緯がよくわからない。

検証作業を進めると余計混乱してきたような気がする。

例えば、国際コンペの募集要項には新競技場を建設する敷地、面積、区画について範囲指定があったはずだが、ザハ案はこの指定範囲をオーバーしたものになっているのではないかというこちらからの質問に対する答え。

「『新国立競技場基本構想国際デザイン競技募集要項』では、デザイン提案条件の計画対象範囲において、『計画対象範囲は、スタジアムの施設建築敷地及び国立競技場の改築にあたってスタジアムと一体的な空間として、周辺駅からのバリアフリールートを確保する』こととしている。

また、『計画対象範囲北側の道路(都道414号)についても、位置及び幅員は変更できないが、道路上空に人口地盤、高架歩道等を設けることにより、スタジアム来場者等が円滑に往来できるよう提案して良い。』としていた。

ザハ氏からの提案は、対象範囲を超えたJRより北側からのバリアフリールート提案となっているが、設計段階で調整出来るものとして審査の対象とし、最終的にザハ氏に変更を許諾するとの確認を得た上で最優秀賞とした。」

ようするに、コンペの前提条件を超えていたが、良いことにしましたということらしい。

これでコンペになっていたのだろうか。

(2015年8月18日「河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり」より転載)

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