本州の南岸に秋雨前線が停滞。その南では、台風18号が北上中。前線に向かって台風から暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定に。8日火曜から雨が強まる所もあるため、注意が必要です。
■ 8日 近畿・山陰~東北で広く雨
上の画像は、7日午後5時現在の雲の様子。本州の南岸には、秋雨前線に伴う雲がのびています。
その南側には、台風18号に伴うまとまった雨雲が見られます。
8日火曜は、秋雨前線は引き続き本州の南岸に停滞する見込み。
近畿や山陰地方から東北にかけての広い範囲で雨が降るでしょう。
いったん止んでも、またザッと降り出すことがあります。
出かける時に雨が降っていなくても、傘を忘れずにお持ちください。
また、前線に向かって台風からの暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になるでしょう。
このため、台風本体の雨雲が近づく前から、局地的に雨が強まる見込み。
東海地方の沿岸部など、前線に比較的近い地域で、
バケツをひっくり返したような激しい雨が降るおそれがあります。
落雷や竜巻などの突風にも注意が必要です。
■ 9日 東海地方を中心に大雨に警戒
台風18号は、予報円の中心を進んだ場合、9日水曜には東海地方に上陸のおそれ。
東海地方を中心に、近畿から関東にかけても大雨となる可能性があります。
特に警戒が必要なのは、東または南東に開けた斜面。
こうした所に湿った空気が流れ込むと、雨雲が次々と発生・発達します。
台風が接近・上陸する前から雨が降り続き、雨量が多くなるおそれもあるため、注意が必要です。
吉田予報士の記事(「台風18号 速度あげて 9日に上陸へ」)にもあるように、今回の台風は「発生してから上陸までの時間が短い」ことが特徴のひとつに挙げられます。
雨がまだ本降りにならないうちに、家の周りの再点検をしたり、窓や雨戸を補強するなど、早めの対策を心がけましょう。
台風18号の予想進路(クリックすると最新の予想進路が見られます)
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・台風情報
気象予報士
「どんなときでも、天気予報だけは必ず見る」NHK岐阜放送局のキャスター時代、取材に伺った職人さんから聞いた言葉です。天気次第で、仕事の進め方や作品の出来が変わってしまうとのこと。以前から「人の役に立つ情報を伝えたい」と考えていた私は、「これだ!」と思い、気象予報士を目指すことになりました。
その後、NHK名古屋放送局キャスターや中部支社での解説・予報業務を経て2015年春より日直予報士の一員に。
読んでくださった皆さんに、少しでも「役に立った」と思ってもらえる記事を目指します!