失敗を恐れないために~ 失敗することをリハーサルしよう

リハーサルで失敗するとは、「経験を積み重ねることで本番での可能性を高める」ことなのです。

私たちはだんだん変わっていきます。

その中にはいつの間にかやめてしまうこともあります。

ずっと続けてみることもあるでしょう。

やめてしまったもののなかには、良いことも悪いこともあるのです。

私たちは失敗を恐れます。

失敗を恐れない人など、いるのでしょうか?

失敗するとは自分が不利になるように思えること。

失敗するとは自分が危険な目にあうというふうに思うということ。

恥ずかしくなったり、自信が持てなくなったり……

好きな人に告白したい。

でもフラれたらどうしよう?

......学校に行けない、人生終わりだ。

→ だから告白できない。

このような経験、昔を振り返ったら

誰もが持っているのではないでしょうか?

これは失敗を予想しているかどうかはともかく、

「失敗したらどうしよう?」

「どうなっちゃうんだろう?」という、

不安や恐れの気持ちがあるというのは間違いないですよね。

ほかにも受験や資格試験、

プレゼン、勝負を決める大事な場面……

このように「失敗したらどうしよう」という恐れを抱く場面は、

人生の中で結構ありますよね。

ではこのようなとき、失敗を恐れずに前へ進み続けて、

成功というゴールテープを切るためにはどうしたらいいのでしょうか?

その答えとは、「失敗すること」にほかなりません。

「はぁ、何を言っているの?」と思われますか?

だとするとやはり、失敗することが足りないのでしょう。

ある時点まで、私たちはこれをよくやっています。

けれどもだんだん年を取るにつれて、

誰かに強制されないのでやらなくなっていくのですね。

誰にでも必ず経験のあること、それは「リハーサル」です。

正確には、「リハーサルでの失敗」ですね。

模擬試験や小テスト、運動会や卒業式などの通しの練習……

これって、本番で失敗しないための、

失敗してもOKな場面ではありませんか?

模擬テストで失敗して、弱いところを明らかにして点数を伸ばそうとする。

練習を通して間違うところをチェックし、覚えたりできるようにしていく。

失敗したり間違ったりして事実や能力を知り、

それを直したり、改善する。

場面や舞台を経験し、慣れをつくる。

リハーサルで失敗するとは、

「経験を積み重ねることで本番での可能性を高める」ことなのです。

でも、リハーサルって学校を出て大人になるとしなくなります。

見積もりやプレゼン資料など、

締め切りギリギリに完成させたりしていませんか?

こうしたことはプレッシャーを高めます。

リハーサルさえ計画してあれば、想定問答ができます。

友人や同僚、上司などの客観的な意見も

聞くことができるでしょう。

TPOにあった服装をチェックしておく、

時間を見積もる……

事前にお店が期待通りの料理や雰囲気かどうか?

という情報を手に入れることもできるでしょう。

このように失敗してもOKな場面を準備することで、

不安要素を取り去ることができたり、

完成度を高めたり、順番がスムーズになったり、

自信を持つことができます。

本番において、ビクビクしながらはじめたり、

想定外の質問や出来事にとまどったりすることは、

失敗の確率を高めることになってしまいます。

計画や内容ももちろん大事ですが、

心の余裕もおなじように大事なことです。

本番で失敗しないための計画には

「事前にリハーサルで失敗すること」を計画する。

ぜひ取り入れて、自信を持って本番に臨んでみてください。

(2016年6月17日「ボトルボイス」より転載)