「社会に埋もれている声を大切に」2015年、ハフポスト日本版のテーマは"多様性"

2015年、ハフィントンポスト日本版は「多様性」をテーマに、社会に埋もれている多くの声を積極的に取り上げていきます。
Japan, Hokkaido, View of Shiretoko Mountain. (Photo by: JTB/UIG via Getty Images) (Photo by: JTB Photo/UIG via Getty Images)
Japan, Hokkaido, View of Shiretoko Mountain. (Photo by: JTB/UIG via Getty Images) (Photo by: JTB Photo/UIG via Getty Images)
JTB Photo via Getty Images

あけましておめでとうございます。

テレビの世界からハフィントンポストの編集主幹としてネット・メディアに関わるようになって私も1年が経ちました。いわゆる大手メディアである「テレビ」と、どんどん進化を遂げる「ネット」という2つの媒体をいったりきたりする中で、改めて強く意識するようになったのが「ダイバーシティ=多様性」という言葉です。

テレビ番組は時間が限られた中で多くの人に観てもらう必要から、視聴者が関心をもつニュースが優先される傾向があります。結果、内容は各局横並びだったり、内向きなものになり、日本から遠く離れたイラク、シリア、パレスチナ、あるいはアフガニスタンなど、世界各国がトップニュースとして報じている問題でさえ後回しになることがあります。もっと気軽に毎日、世界が関心を持っているニュースにアクセスできれば......そんな私自身の思いにもうってつけなのがハフィントンポストというメディアです。

2014年は韓国、ブラジル、インド、ギリシャ版がスタートし、現在世界13カ国で展開しているハフィントンポストは、トップニュースはもちろん宗教、格差、文化など多岐にわたって各国記者が発信する多様な見解の記事、ブログが日々更新されます。テレビのように時間の制限がなく、様々なジャンルの見解にアクセスできる、「多様性」こそがネット・メディアの最大の魅力なのだと実感しています。

テレビ・新聞など既存メディアへの不信感が高まって久しいですが、私はよいことだと思っています。ある情報について信用せずに考えてみる、本当なのか疑って確かめてみる。様々なメディアをそれぞれの特性によって使いこなすことによって成熟した言論空間につながると思います。大手メディアが情報の裏どりに非常に慎重で、取材に時間をかけているのは事実です。一方、ネット・メディアは断然速く伝わりますが、確度が高いものも低いものも玉石混交。どのメディアがいいとか悪いと決めつけるのではなく、報道の受け手こそがメディアの「多様性」を活用していくことが大切なのだと思います。

2015年、ハフィントンポスト日本版は「多様性」をテーマに、社会に埋もれている多くの声を積極的に取り上げていきます。もちろん世界で起きている最新ニュースはいち早くカバーしつつ、さらに日本から世界への発信も意識していきたいと考えています。

今年もハフィントンポスト日本版をよろしくお願いいたします。

注目記事