関東は5月でも肌寒くなる日がある 北東風が冷たい空気をもたらす

東北地方では”やませ”による影響懸念

おととい8日(火)、昨日9日(水)と、東京、横浜、千葉では日中の最高気温が15℃にも届かず、2008年以来10年ぶりの肌寒さとなりました。今日は、その肌寒さは少し解消するものの、それでも最高気温が20℃以下予想です。

関東など東日本太平洋側では、5月や6月でも"若葉寒""梅雨寒"という言葉で表されるくらい、肌寒くなる日があります。これはある"風"が影響しています。

北東風が冷たい空気をもたらす

ウェザーニュース

日本の南を進む低気圧が通過すると、この低気圧に向かって北東からの風が関東から北の太平洋側に吹きます。この風が通るのは親潮などが流れる海域。この海域は水温が低いエリアで、この冷たいエリアを吹く風は冷たい風となります。

この風が東北の太平洋側から関東へ吹くため、今の時期でも肌寒くなる日が出て来るのです。

この時期でも東京で20℃以下の日はある

気象庁の観測統計をみてみると、東京では2008年から2017年の10年間で5月、6月に最高気温が20℃を下回った日が少なくとも13日あります。

春から初夏になろうとする時期でも、カーディガンや上着を羽織りたくなるような肌寒い日は意外とあります。(一概に北東風だけの影響は言い切れないのですが)

>>今週の気温を確認

東北地方では"やませ"による影響懸念

さらに東北の太平洋側ではこの北東風(北東気流)を「やませ」とよび、夏場でも沿岸地域を中心に曇りや雨の日が続き低温となることがあります。やませによる悪天は、農作物の生育を阻害し、過去幾度も冷害を引き起こしてきました。

5月は気温は平年より高めも、周期変化注意

ゴールデンウィーク以降、5月上旬は天気が周期変化。ぐずついた天気の日もあり、東海や関東では大雨の恐れがあります。

その後も低気圧や寒気の影響で天気の崩れる日が多く、後半は雷を伴って激しい雨が降る可能性も。

気温は平年並みからやや高めとなる見込みですが、時折気圧配置によっては今回のような北東風が肌寒さをもたらすので、ご注意下さい。

(2018/05/09 15:09 ウェザーニュースより転載)

注目記事