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2013年10月09日 16時39分 JST | 更新 2013年10月09日 16時43分 JST

10月9日は「土偶の日」 この秋、総選挙や展覧会など作家と考古学者が本気で「土偶」イベント

白鳥兄弟

10月9日は「土偶の日」。10(ど)と9(ぐう)を引っ掛けて、土偶をモチーフにした展覧会や土偶キャラ総選挙などさまざまなイベントが繰り広げられている。中心となっているのは、現代の土偶作家や木彫の土偶を製作しているデザイナー、土偶のパントマイムを行う博物館学芸員のパフォーマー、考古系スイーツを作る考古学者たち。土偶の魅力にはまったクリエーターと考古学者が本気を出して、この秋は土偶を盛り上げていく。

■考古系スイーツや「土偶マイム」で土偶の魅力発信

土偶は縄文時代に作られた人をかたどった土製品で、全国から出土する。国宝に指定されている「縄文のビーナス」「中空土偶」「合掌土偶」「縄文の女神」など、造形的にも素晴らしいものが多く、国宝以外でも「遮光器土偶」「ハート形土偶」など、ユニークなデザインで人気が高い。

こうした土偶に魅せられたのが、「土偶の日」運営委員会のメンバーだ。呼びかけたのは、土偶作家、小林千幌さん。10月9日を「土偶の日」として提唱、個展などのイベントを開催しようと考えていた。そこに、twitterなどで知り合ったお菓子作り考古学者、ヤミラさんこと下島綾美さんや、デザイナーのヤスさんこと福田康史さん、パフォーマーの白鳥兄弟さんも参加。「土偶の日」のサイトを立ち上げ、展覧会や土偶キャラ総選挙を開催することになった。

展覧会「縄文の未来展」は10月17日から10月21日まで、東京都杉並区の「阿佐ヶ谷地域区民センター」で開かれる。運営委員会のメンバーをはじめ、縄文時代の土偶に魅せられた作家や考古学者11人が未来へのメッセージを込めた作品などを展示する。東北を旅した時に縄文時代の遺物と出会い、土偶に惹かれたという小林さんは、「土偶は存在自体がなんだかよくわからない。よくわからないところに想像力が入り込みます。目に見えているもの以外のものに魅力を感じる」と話す。ユーモラスでどこか温かみのある作風の小林さん。展覧会では新作の土偶がお目見えする。

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埴輪や縄文土器などをかたどった「考古系スイーツ」を作っている考古学者、下島さんは、フェイクスイーツ作家のラムネ屋敷さんとコラボした作品を展示する。下島さんは、2013年5月、岡山市の山陽女子高校のイベントで女子高生たちと埴輪をモチーフにしたドーナツ「Honey Wa(ハニー・ワ)」を製作、販売するなど異色の考古学者として活躍。「遺物をかたどってお菓子づくりをしていると、遺物の製作過程もわかる。考古学的にもポテンシャルがあると思っています」と笑う。

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土偶をなぜか木彫で作っているのが、デザイナーの福田さんだ。「土偶は遮光器土偶のイメージしかありませんでしたが、かわいい土偶とか色々な土偶の造形にぴんと来るところがありました」と語る。当初は自宅キッチンで土偶づくりをしていたが、より硬い素材の木で現在は製作している。手の平におさまるサイズのかわいらしい作品が特徴的だ。

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展覧会の会場では、白鳥兄弟さんによる恐らく世界初の土偶パントマイム「土偶マイム」も披露される(10月20日13時~18時の毎正時)。博物館学芸員として考古学を研究しながら、パフォーマーとして大道芸も行ってきた。「東京国立博物館で土偶展を見て、土偶のパントマイムをやったら面白いかも」と3年前から土偶マイムを始めたという。「土偶の日」のサイトには、東京都埋蔵文化財センターの「縄文の村・自然観察会」や「縄文食体験教室」などの情報も掲載されている。博物館学芸員という立場からも「博物館や埋蔵文化財センターなどの広報にも役立つ」と「土偶の日」を盛り上げる。

展覧会以外にも、運営委員会ではサイト上で「全国どぐキャラ総選挙」も実施中、土偶ファンの清き一票の投票を呼びかけている。総選挙では、全国各地のゆるキャラならぬ「どぐキャラ」21体が日本一の土偶の座をかけて奮闘。これらの土偶キャラは、運営委員会がネットで見つけたり、各地の埋蔵文化財センター内で埋もれていたものを“発掘”したりして集めた。特に岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターからは4体もエントリー、どこまで票を集めるか注目となっている。総選挙の投票は10月31日まで、結果は11月5日に発表され、小林さんが製作したミニトロフィーが贈呈される。

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「土偶の日」運営委員会のメンバー。福田さん、小林さん、下島さん、白鳥兄弟さん(左から)

あなたがお気に入りの土偶はどれですか?ご意見をお聞かせください。

 

 

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