東京電力は4月14日、福島第一原発の高濃度汚染水約200トンが誤って輸送され、建屋の地下に漏れるトラブルがあったと発表した。東電は「流出はない」とコメントしているが、原子力規制委員会は、引き続きの監視と汚染水の速やかな回収を指示した。朝日新聞デジタルなどが報じた。
東京電力は14日、福島第一原発の高濃度汚染水が本来と違う建屋に誤って送水され、約200トンの汚染水が地下床面に漏れるトラブルがあったと発表した。普段は使わないポンプが動いていた。いずれの建屋も、水が外に漏れる経路はないとしているが、原子力規制委員会は東電に対し、引き続きの監視と、漏れた水の速やかな回収を指示した。
(朝日新聞デジタル「高濃度汚染水200トン漏れる 福島第一、送水先ミス」より 2014/04/14 11:28)
東電によると、10日から13日にかけて、水位が上がるはずの建屋で水位が下がるなどの異常が見つかったため調査したところ、ポンプ4台の誤作動がわかった。流れ込んだ汚染水には、1リットル当たり3700万ベクトルという高濃度の放射性セシウムが含まれていたという。
東京電力によりますと、13日までの4日間に水位が上がるはずの建物で反対に下がるなどの異常が見つかり、調査の結果、使う予定がないポンプ4台が動いて、汚染水およそ203トンが、本来の移送先ではない「焼却工作建屋」と呼ばれる建物の地下に流れ込んでいたことが分かりました。
流れ込んだ汚染水には、1リットル当たり3700万ベクレルという高濃度の放射性セシウムが含まれていました。
(NHKニュース「高濃度汚染水200トン余 移送先でない建物に誤送」より 2014/04/14 05:16)
福島第一原発では、原子炉で溶け落ちた燃料を冷却するため約3キロに及ぶ配管で水を循環させており、建屋の地下を貯水タンクの代わりに使用している。東電は「計画に問題ない」としているが、計画外の漏洩だったため原子力規制庁に報告した。周辺の井戸水に汚染は確認されていないという。
福島第1では、原子炉で溶け落ちた燃料(デブリ)を冷却するため、約3キロの配管で水を循環。途中、注水量の調整などのため、構内にある複数の建屋の地下をタンク代わりの貯水施設として使用している。
東電は「焼却工作建屋は予備の貯水施設であるため、汚染水処理の計画に特段問題は生じない」としているが、計画外の移水となったため、放射性物質の漏(ろう)洩(えい)と判断、法令に基づき原子力規制庁へ報告した。(MSN産経ニュース「ポンプ4台が誤作動、汚染水203トン建屋地下に流入 福島第1「外部流出はない」」より 2014/04/14 11:29)
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