[北京 14日 ロイター] - 中国共産党は香港での民主派デモについて、過去に香港に対して十分に譲歩していると考えており、本土での改革において前例を作らないためにも民主派デモ隊の要求を受け入れない方針だ。関係筋が明らかにした。
習近平国家主席がトップを務める国家安全委員会は10月最初の週に会合を開き、この方針を決定した。
香港では2017年の次期行政長官選挙の制度改革に反発するデモ隊が中心部で道路の占拠を続けている。
共産党指導部とつながりがある関係筋によると、中央政府はデモ隊にこれまで十分に寛容な対応をしてきたと認識し、デモ隊指導者らと対話することですでに譲歩したと考えている。
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1人の関係筋は、香港の次期行政長官選挙で民主派候補を事実上排除する8月の決定について「中央政府の結論が変わることない」とした。「香港は中央政府にとって優先度が高いわけではない。経済を最優先としている」とも述べた。
関係筋によると、国家安全委員会の今月の会合で指導部は香港のデモについて協議した結果、デモ隊の要求を「断固として受け入れない」ことを決定した。
また、香港政府による法律に沿ったデモへの対応や警察による法律の施行を強固に支持すると確認している。
ただ、指導部は流血を伴うような弾圧は回避する意向で、大きな混乱が広がった場合においてのみ人民解放軍を派遣する考えだ。
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