富裕層と貧困層の食事を並べてみた 「持てる者と持たざる者」の目に余る格差(画像)

写真家のハーグリーブス氏とレヴィン氏が作った、裕福な人たちが食べている食事と、貧しい人たちの食事とを並べた写真シリーズからは、食卓を通して「持てる者と持たざる者の間にある格差を実感できる。
Henry Hargreaves and Caitlin Levin

写真家のヘンリー・ハーグリーブス氏とケイトリン・レヴィン氏は、「悪名高い歴史上の独裁者たちがどのような食生活を送っていたか」というテーマの写真集を制作しようとしていた。さらに、独裁者たちが、自らに反抗的な人々を罰するための手段として、どのように食料を利用していたかについても興味を持っていたという。

しかし2人は、そのプロジェクトを始めてすぐに、飢えと飢えがもたらす苦しみは、現在も世界中で拡大している問題だということに気がついた。

そこで2人は制作の方針を変更し、世界各地の裕福な人たちが食べている贅沢な食事と、貧しい人たちの質素な食事とを並べてみることにした。テーブルクロスの上に並べられた食事は、特権階級の人たちの食事を表し、テーブルクロスが敷かれていない部分に置いてある粗末な食事は、貧困層の代表的な食事だ。

「実際に自分も席についている気持ちで、テーブルの上の食事をよく観察して欲しいと思っています。そして『持てる者と持たざる者』の間にある、目に余るほどの格差を実感して欲しいのです」と、ハーグリーブス氏はハフポストUS版の取材にメールで答えた。

「Power Hungry」と名付けられた同シリーズは現在、ニューヨーク市ブルックリン地区にあるアートスペース「Air Circulation」で公開中だ。以下に、彼らの作品のサンプルをご紹介しよう。

アメリカ
Henry Hargreaves/Caitlin Levin
アメリカでは現在、貧富の差が拡大し、一部では飢えも進行している。ギャラップ社が2013年に行った調査によると、「食べ物を買う事が困難になったことがある」と答えた人は全体の18.9%にのぼる。また、「過去1年間に、家族のために食べ物を買うお金がなかったことがある」と答えた人の数が全体の24%に上るというPew Research Centerの調査結果もある。\n
\nさらに、「Feeding America」が、アメリカで低所得者向けに行われている食料費補助対策「フードスタンプ」(現在の正式名称は「補助的栄養支援プログラム」)の提供を受けている人々に関して行った調査によると、回答者の2割は「1カ月分が1週間で無くなってしまう」と答えており、40%が「食品や飲み物の量を多くするために、水で薄めている」と答えている
北朝鮮
Henry Hargreaves/Caitlin Levin
2013年3月の国連報告によると、北朝鮮では、子供の4人に1人が慢性的な栄養不足のために発育が止まっており、「日常的な食料支援を必要としている」状態にある人は280万人にのぼるという。
シリア
Henry Hargreaves/Caitlin Levin
国際連合世界食糧計画(WEP)は、シリア国内に住む早急に食料支援が必要な400万人以上のために、パスタなどを詰め合わせたパッケージを毎月支給しており、現在も継続中だ。しかしこのWEPの活動は、これまで資金不足武力衝突により、たびたび妨げられてきたという。
18世紀後半のフランス
Henry Hargreaves/Caitlin Levin
国の財政が破綻に瀕していた18世紀後半のフランスでは、市民たちはパンの価格高騰に苦しんでいた。しかし、当時の国王だったルイ16世と、王妃のマリー・アントワネットは、贅沢な食事にふけっていた。 王妃は、生クリームとオレンジの花を入れたホットチョコレートを毎朝飲むのが日課だったという。
古代ローマ
Henry Hargreaves/Caitlin Levin
古代ローマに関する歴史の本などでは、上の写真の左側のような豪勢な食事を見かけるが、こうした食事を実際に食べることができたのは、当時の人口のわずか2%だった。残りの住民は、富裕層の人々が「家畜専用の食料」と見なしていた穀物である雑穀を主食にしていた。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:丸山佳伸、合原弘子/ガリレオ]

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