ギリシャ国内の銀行が7月20日、3週間ぶりに営業を再開した。預金の引き出しの制限は1日最大60ユーロから1週間で最大420ドルまで緩和されたが、海外への送金は依然として制限されるなど、資本規制は続いている。ロイターなどが報じた。
欧州連合(EU)がギリシャ向けの金融支援交渉の再開に合意し、欧州中央銀行(ECB)がギリシャの銀行への資金供給を増額した。ギリシャはEUから71億6000万ユーロのつなぎ融資を受け、20日が期限だったECBと国際通貨基金(IMF)への債務62億ユーロを返済した。
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ギリシャはレストランや加工食品、タクシー料金、私立学校の授業料などへの付加価値税(VAT)を13%から23%に引き上げるなど、財政再建策を実施する。ただ、資本規制による経済損失はGDP(国内総生産)の約2%に達するという試算もあるため、緊縮財政で経済が停滞すると財政再建が進まない懸念もある。
各地の銀行の入り口には客が行列を作り、営業が再開されると続々と行内に入っていった。年金生活者のニコス・コウロポウロスさん(65)は「何よりも精神的な影響が大きかったが、銀行が開いたのは良かった。正直言って、資本規制が今でも実施されているから何も変わっちゃいないけど」と語った。
ASSOCIATED PRESS
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Milos Bicanski via Getty Images
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