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2016年01月28日 01時45分 JST

DVが私の人生を決めたりしない。被害者の笑顔が伝える、13のメッセージ

被害者たちの素顔を世の中に伝えたい。

一人の女性が、カメラを使って「DV被害者の素顔を伝える」活動をしている。

女性はロサンゼルスを拠点に活動するアーティストのチャンタル・バーロウ。自身が立ち上げた「アンコンベンショナル・アポロジー・プロジェクト(形にとらわれない“謝罪”のプロジェクト)」でDV被害者や、被害者を知り合いに持つ女性たち13人の写真を公開している。

チャンタルの写真には惨めな姿をした女性は写っていない。写真の中の女性たちはみな笑っている。「DV被害者」という過去がその人を決めたりしない、というメッセージを伝えるために笑顔を撮影しているのだ。

「被害者の素顔を世の中に伝えるのが、プロジェクトの狙いです。被害者全てがDV被害について話してくれるわけではありません。でも話を聞けた場合も、大抵は犠牲者という暗い観点で語られます。だけど私にも被害にあった女性たちにも、もっと違う側面があります。暴行された過去だけではなく、愛と光、希望にあふれた人生があるのです」と、チャンタルは述べた。

「被害者たちの素顔を世の中に伝えるのが、プロジェクトの狙いです」

プロジェクトは、チャンタルの祖母マブリン・ネルソン・バーロウに敬意を表して始まった。1975年に、マブリンは酒に酔ったバーロウの祖父に暴行されて亡くなった。チャンタルは十代になるまでそのことを知らなかった。

祖父は2年前に亡くなり、チャンタルに形見として愛用のカメラを残した。事件から数十年後、心を入れ替えた祖父は、愛する家族に囲まれて幸せに暮らしたそうだ。しかし若くして亡くなった祖母は、同じ幸せを味わえなかった。家族も祖母の死について話すことを避けた。

「祖父は家族と写真を撮るのが大好きでした。祖父の写真は何千枚もあります。なのに祖母の写真はたった3枚だけしかありません」とチャンタルは語った。

プロジェクトは2014年8月に始まり、現在も撮影している。写真が36枚に達するまで続くという。36というのは、祖母が殺害されたときの年齢だ。

ほとんどの女性たちは、チャンタルが自分の写真をソーシャルメディア上で公開した後に、連絡を取ってきたそうだ。そのうち数名は、アンコンベンショナル・アポロジー・プロジェクトの運営にも加わっている。プロジェクトの参加条件はただ一つ、チャンタルの祖母が好きだったブルーを身につけることだ。

写真の多くは自分の体験を語っている時に撮影したもので、飾らない姿が写っている。女性たちのフルネームも紹介されているが、きちんと話し合って同意を得た上で公開しているそうだ。

「プロジェクトは、これまで社会が彼女たちの声に耳を傾けてこなかったことへの謝罪です」

女性たちが語るストーリーは悲劇的だ。パートナーや子供、親からの暴力など、生々しい体験が綴られている。参加者たちの立場は様々で、年齢、人種、セクシュアリティも多様性に富んでいる。

「写真の女性たちには傷跡があるわけではないし、暗い表情をしているわけでもありません。最悪の姿を見せるのが目的ではありませんから。プロジェクトは、これまで社会が彼女たちの声に耳を傾けてこなかったことへの謝罪です。私たちは彼女たちを気にかけ、愛している。彼女たちの軌跡を残していきたいのです」

ストーリーの一部を紹介する。彼女たちが単なる被害者ではないとわかるだろう。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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