アナ雪のクリスティン・ベル、うつ病への偏見と闘う「心の病はクレイジーじゃない」

誰にでも起こりうることなのに...
MARIO ANZUONI / REUTERS

映画「アナと雪の女王」のアナ役の声として知られる女優クリスティン・ベルが、「"心の病は恥"という固定観念を変えていこう」と呼びかけている。

自身もうつ病だったことを打ち明けたベルは、5月31日のタイム誌で、心の病を抱える人々が日々どんな苦しみに直面しているかを率直に語った

「私にとって、うつ病は悲しい気持ちではありません。何もかもうまくいかない日に、誰かにハグをしてほしくなる…そんな気分とは違います。うつ病の時は、どうしようもない孤立感や孤独感を感じるのです。『自分は価値のない人間だ』『何もできることはない』『負け組なんだ』、そんな気持ちになります。でも支援を受けた今、その考えが全く間違いだったとわかります」

彼女はまた、「心の病に対する社会の理解や思いやりが欠けている」とも訴えた。

「心の病を持った人は、社会から偏見の目で見られがちです。なぜそうなるのか、私には理解できません。不安障害やうつ病は、成功や社会的地位とは関係なく、誰にでも起こりうることです」

ベルは、積極的にメンタルヘルスの問題に取り組んでいる。5月にはテレビ番組「オフ・カメラ」に出演し、自身のうつ病や不安障害について語った。そこで治療、特に投薬治療に対する否定的な見方に反対し、こう発言している

「糖尿病患者がインスリンを使っていることを、否定的にとらえる人はいません。しかし、なぜかセロトニン再取り込み阻害剤(抗うつ薬)を使っている人は、偏見をもたれてしまうのです」

アメリカでは、ほぼ5人に1人が、一生のうちに一度は心の病をかかえるといわれている。しかし、多くの人が世間の目を気にして治療をうけない。ベルのように、公の場で、ありのままに議論することが、この偏見をなくすのに役立つだろう。

「うつ病には、実は多くの解決策があります。共にその解決策を考え、状況を良くしていきましょう」

ベルはこのように呼びかけた。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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