【UPDATE】2016/06/06 17:39
東京都の舛添要一知事は6月6日午後4時から都庁で記者会見し、政治資金を私的に流用したとの疑惑について、自身が第三者に依頼した調査結果を公表した。(報告書全文のPDFはこちら。9.3MB)
■同席した弁護士「適切ではないが違法ではない」
舛添都知事は、調査を担った弁護士は、佐々木善三氏と森本哲也氏だと公表し、2人も会見に同席した。
佐々木氏は舛添氏の資金管理団体への寄付について「問題なし」と結論付けた。また、事務所の賃料に関する指摘は「割高とはいえない」と説明。政治資金での美術書や美術品の購入について「知識を政治活動に生かすために、不適切でも違法でもない」という結論に至ったと話した。
一方、「公私混同」との指摘があった千葉県木更津市や山口県下関市、大阪市などの宿泊6件について「家族旅行が主目的と認めるのが合理的」として、私的な宿泊で不適切と判断した。家族が同伴した東京都世田谷区の自宅近くや、神奈川県湯河原町などでの会食14件も「不適切」とした。
書籍については、購入したピザ窯やそば打ちの本、ミステリー小説、漫画「クレヨンしんちゃん」などの購入履歴もあり「家族のために購入したとみられてもやむを得ない」と指摘したが、「ピザを食べながら政治談義をした」「支援者との話題作り」などの舛添氏の釈明は「合理性がないとまでは言えない」とした。
福岡県出張に家族を同伴している際に「クレヨンしんちゃん」を購入していることから、「家族のために購入したものと見られてもやむを得ない。政治資金を用いたことは、適切であったとは言いがたい。もちろん違法ではありません」と話した。また、絵画など美術品は「合計金額・点数が多すぎる」としたが、知事室や応接室に展示していることで「私物化したという批判はあたらない」、書については「政治活動に関わりがある」として「不適切とまでは言えない」とした。
■舛添氏「生まれ変わった気持ちで」
舛添氏は、「厳しく反省したい。極めて恥ずかしい行動を行ってきた」と謝罪した。新党改革代表時代の支出について「(政党助成金の使途を定めた)」内規もなく、党代表としての慢心もあった」と話した。
不適切とされた支出を返還し寄付すること、絵画など美術品を美術館や福祉施設などに寄付すること、公用車での往復が問題視されていた湯河原町の別荘を売却する、などの方針を示した。「生まれ変わった気持ちで新たに都政に尽くしていきたい」「ご批判を胸にしっかり刻み、信頼を取り戻すべく、粉骨砕身、都政運営に努めてまいりたい」と、辞職は否定した。
※生中継は終了しました。
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