2016年のニューヨークファッションウィーク(NYFW)で、ランウェイに初めてヒジャブを登場させたインドネシア出身のデザイナー、アニーザ・ハーシブアン。
そのハーシブアンが、2月14日に開催されたNYFW2017年秋冬コレクションでは、移民のモデルを起用して話題を集めた。
(ANGELA WEISS VIA GETTY IMAGES)
ハーシブアンは2016年秋、インドネシア人として初めてNYFWのデザイナーに選ばれ、美しいヒジャブのショーを展開して話題になった。
今回のショーでは、移民や、ビザやグリーンカードでアメリカに滞在している人、そしてアメリカ移民の一世や二世のモデルたちが、ランウェイに立った。
きらきらと輝く、大きくてふっくらしたスカート。(NEILSON BARNARD VIA GETTY IMAGES)
ハーシブアンは、移民のモデルを起用し、ヒジャブを取り入れた理由を「多様なアメリカ人と、アメリカンドリームをランウェイでみせる」彼女なりの方法だったとハフィントンポストUS版に語った。
また、プレスリリースには「ショーは現政権の移民に対する政策への抗議」と書かれている。これが「イスラム圏7カ国からの入国を一時的に禁止する」大統領令にサインした、ドナルド・トランプ大統領に対する抗議であることは明らかだ。
(ANGELA WEISS VIA GETTY IMAGES)
ハーシブアンだけではなく、今回のファッションウィークでは、デザイナーたちが様々な政治的メッセージを発信した。
「人種や性別、宗教、性的指向に関係なく、私たちは一つだ」というメッセージを伝えるために、白いバンダナをつけたブランドもあれば、「壁を壊せ」「私は移民」といったメッセージの書かれたTシャツも登場した。
ハーシブアンは在留資格にかかわらずあらゆるモデルを受け入れたものの、「募集に際しては、美と多様性を強調する存在として移民を求めた」とプレスリリースで伝えている。
イスラム教徒女性のためのブランド「Haute Hijab」は、ハーシブアンのショーについてFacebookでこう触れている。
「ヒジャブが、イスラム教徒の女性たちを美しくする妨げになっていないこと、そしてイスラム教徒が社会にとって欠かせない存在であり、社会を発展させているということを、世界に示してくれました。今、これまで以上にこういったメッセージが必要です」
移民のモデルがヒジャブをまとって、ニューヨークのランウェイに立つ。これは、ファッションが成し遂げた美しいアメリカンドリームなのかもしれない。
(ANADOLU AGENCY VIA GETTY IMAGES)
(ANGELA WEISS VIA GETTY IMAGES)
(ANGELA WEISS VIA GETTY IMAGES)
(ANGELA WEISS VIA GETTY IMAGES)
ハフィントンポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。
▼ヒジャブをまとったかっこいい女性たち(画像集)▼
※画像集が表示されない場合は→こちら。