アメリカからカナダへの移民が急増 背景にはトランプ大統領

カナダでは、アメリカから国境を超えて来る不法移民が急増している。

カナダ南部マニトバ州の警察当局は2月19日、同州のエマーソン地区で、前日の18日から19日にかけて、アメリカから国境を越えてきた不法移民の22人を拘留したと発表した。カナダのテレビ局CTVによると、ドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領選挙で勝利して以降、この地に逃れてくる移民が増えているという。

エマーソンは人口671人で、南は国境を隔ててアメリカのミネソタ州、ノースダコタ州と接しているABCによると、地元自治体職員のグレッグ・ジャンセン氏は、「週末だけでなく、毎日移民がやってきており、その数は日に日に多くなっている」などと話した。ジャンセン氏によると、これらの人々はアフリカの国々からやってきた人々だという。大きなトラブルはなく、住民は温かくこれらの移民を手助けした

マニトバ州で難民申請する移民は急増しており、CBCによると、警察当局のロバート・シレンヌ報道官は、当局が勾留した、難民申請をするために国境を超えてやってきた人の人数は、2017年だけで99人に上ると話した。しかし、町には充分な職員がいないため、セキュリティの面を懸念する声も上がる。

また、移民の中には、雪深い中を徒歩でやってきた人もおり、中には重度の凍傷で指を無くす人もいる。夜中に助けを求める移民もいるが、地元自治体は救急対応に応じられるか懸念している。地元の消防署の21人の中で、医療の訓練を受けていのは8人しかいない。有給ボランティアもいるが、普段はフルタイムで別の仕事をしているばかりだ。これから増えると思われる移民からの救急依頼に対応することができるか、不安をつのらせている。

アメリカのトランプ大統領が難民の受け入れを一時的に停止したことを受けて、カナダのトルドー首相は難民を歓迎するとTweetした。今後のカナダの政策に注目が集まる。

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