安倍首相、憲法改正の考え方問われ「読売新聞を読んで」

安倍晋三首相は5月8日、衆議院予算委員会の憲法改正に関する答弁で、「自民党総裁としての考え方は、相当詳しく読売新聞に書いてあるので、熟読してもらってもいい」などと述べた。
Japan's Prime Minister Shinzo Abe answers questions during a budget committee session of the House of Representatives at the Diet in Tokyo on February 24, 2017. / AFP / Kazuhiro NOGI (Photo credit should read KAZUHIRO NOGI/AFP/Getty Images)
Japan's Prime Minister Shinzo Abe answers questions during a budget committee session of the House of Representatives at the Diet in Tokyo on February 24, 2017. / AFP / Kazuhiro NOGI (Photo credit should read KAZUHIRO NOGI/AFP/Getty Images)
KAZUHIRO NOGI via Getty Images

安倍晋三首相は5月8日、衆議院予算委員会で、国防軍の創設などを盛り込んだ自民党の憲法改正草案を取り下げるのかどうかを問われ、「自民党総裁としての考え方は、相当詳しく読売新聞に書いてあるので、熟読してもらってもいい」と述べた。

長妻昭議員(民進)の質疑に答えた。

安倍首相は5月3日、憲法改正派の集まりに寄せたビデオメッセージの中で、「2020年を新しい憲法が施行される年にしたいと強く願っている」と発言。8日の予算委で、長妻氏からこの発言の真意を質された首相は、「国会における政党間の議論を活性化するためのものだ」と答えた。

憲法改正の考え方について国会で説明しないことを追及されると、安倍首相は「憲法について議論するのは憲法審査会の場だと思う。この場に立っているのは自民党総裁ではなく、内閣総理大臣としての責任における答弁に限定している」と説明。

長妻氏がさらに、「国防軍や公共の福祉、基本的人権の尊重といった自民党憲法改正草案の3点は取り下げるのか」などと問いただすと、首相はインタビューが掲載されている読売新聞を読むよう発言。国会内に罵声が飛び交った。

長妻氏が「新聞を読めって、そんなバカなことはないでしょう」と返すと、安倍首相は「(国会で)党総裁としての考えを述べるべきではない。なぜそれを言ったのかと言えば、自民党総裁としての責任を伴うリーダーシップとして申し上げた。取り下げるかどうかということではありません」と述べた。

注目記事