日本の人口減少が過去最大 2016年は33万人も減る

出生数は97万6979人と過去最少、死亡数は130万7765人と戦後最多だった。
Brent Winebrenner via Getty Images

2016年の合計特殊出生率は1.44で、前年を0.01ポイント下回った。厚生労働省が6月2日に公表した「2016年人口動態統計(速報値)」で明らかになった。出生数は97万6979人で初めて100万人の大台を下回り、少子化の加速化が浮き彫りとなった。

合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産むと見込まれる子どもの数)は、その年の15~49歳の女性が産んだ子どもの数を元に計算される。過去最低は2005年の1.26だった。人口を維持するのには、合計特殊出生率は2.07以上であることが必要とされる

合計特殊出生率の推移。2005年に1.26まで下がったが、2013年に1.43まで回復。その後は一進一退となっている。

一方で、死亡数は130万7765人と戦後最多。死亡数から出生数を引いた「自然減」は33万786人で、過去最大の減少幅となった。

厚労省が公表した人口動態統計(速報値)の主な内容は以下のとおり。

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・合計特殊出生率 1.44(前年比 0.01 ポイント低下)

・出生数 97万6979 人 (前年比 2万8698人減少)

 *統計を取り始めた1899年以降、過去最少。初めて100万人を割り込んだ。

・死亡数 130万7765人 (前年比 1万7321人増加)

 *戦後最多。2005年に戦後初めて死亡数が出生数を上回り、07年以降は10年連続で自然減の幅が拡大。

 *沖縄を除く46都道府県で死亡数が出生数を上回った。

・自然増減数 33万786人減少(前年比 4万6019人減少) 

 *過去最大の減少幅

・婚姻件数 62万523組 (前年比 14,633 組減少)

 *戦後最少

・離婚件数 21万6805 組(前年比 9,410 組減少)

・平均初婚年齢 男性31.1歳、女性29.4歳

・女性の第1子出産平均年齢 30.7歳

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