ベッキーさん「子育てを楽しめてない私は母親失格なんだ」。自分を責めた経験を明かす

NHK Eテレの「すくすくナイト」に出演。育児中のメンタルクライシスについて打ち明けました。
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ベッキーさん(2021年12月10日撮影)
時事通信社
ベッキーさん(2021年12月10日撮影)

タレントのベッキーさんがNHK Eテレの番組に出演し、子育て中のメンタルクライシス(心の危機)について率直に語った。

母乳が思うように出ず「3日目ぐらいからずっと泣いちゃってました」と振り返ったほか、知人から「子育て、楽しんでね!」と言われたことが逆にプレッシャーになり、「楽しめてない私は母親失格なんだ」と思い詰めた経験などを打ち明けた。

SNS上では「こっちまで泣いてしまう」「育児中の悩みが共感の嵐すぎる」と反響を呼んでいる。

■新米ママとしてのメンタル変化をグラフで解説

ベッキーさんが出演した「すくすくナイト」は12月18日夜に放送された。Eテレの育児番組「すくすく子育て」の1時間スペシャル版だった。子育て中に、心の危機「メンタルクライシス」に陥ることについて、実際に子育てをしているママ・パパたちや専門家とともに考える内容だった。

ベッキーさんは番組中盤で登場。生後1歳半と半年の娘を育てているという。番組中では、ベッキーさんのメンタルの推移を折れ線グラフにしてパネルで解説した。

■産後3日目から「ずっと泣いちゃってました」

ベッキーさんの解説は、2020年の第一子の出産直後にグラフがぐんと下がっているところから始まった。母乳育児がうまく行かなかったことが原因と振り返った。

「出産がある意味、ゴールだと思ってたんですよ。3日目ぐらいからずっと泣いちゃってました。母乳育児の難しさとぶつかってしまいました。赤ちゃんを産んだらおっぱいはみんな出るんだと思ってました。完全母乳を目指していたので、ミルクを足してくださいと言われたときに、すごくつらくてずっと泣いちゃってました」

さらに出産報告をした知人たちから言われた「子育てを楽しんでね!」という祝福の言葉が強いプレッシャーになり、自分を責めたとも話した。

「出産の報告を知り合いにしたら、みんながみんな『子育て、楽しんでね!』って言ってきたんですよ。すごい有り難い言葉なんですけど、『(子育てを)楽しめてない私は母親失格なんだ』とすごい思っちゃって、自分を責めたりもしたっていう感じでした」

■離乳食を「頑張って作っても全然食べてくれない」

その後は、娘が笑顔を見せるようになってくると、「つながった」と思ってメンタルが回復。産後数カ月でベッキーさんは仕事に復帰した。すると今度は、夫との関係がギクシャクしてきたという。「お互いにもっとこうして欲しい」と思っても言えずに溜め込む状態が続いたと打ち明ける。

まもなく2人目を妊娠。妊娠糖尿病などのトラブルを抱え、つわりのある中で第一子の育児を続けるも離乳食を思うように食べてくれず、悩むことが多かったという。「大変なことが多すぎて…」と、以下のように言葉を詰まらせた。

「妊娠トラブルがすごく多くて、妊娠糖尿病になったりとか。食事制限もあったりしていろいろ大変で。また、この時期大変なことがあって。離乳食に苦戦しました。頑張って頑張って作っても全然食べてくれない。もちろん、つわりもあるし……。大変なことが多すぎて…大変でした」

■きょうだい育児でオーバーワークに。夫に本音をぶつける

2021年に2人目を出産するも、2人の「きょうだい育児」でオーバーワークとなった。夫に「結構つらい、結構限界」と今まで溜め込んでいた気持ちをぶつけたところ、夫が育児に親身になって取り組むように変わったと話した。

「きょうだい育児でオーバーワークになってしまいましたね。何か気持ちがパーっとなってしまって、初めてパパに『結構つらい、結構限界』となってしまいました。でも、ここでパパの本気度アップ。私の言葉をキャッチしてくれたのかは分からないですけど、恥ずかしいなぁと思いつつも本音をぶつけてみたら、パパの本気度が上がって、分担制になったんですよ。パパが上のお姉ちゃんを見る。私が下の子を見るっていう、一個楽になったなぁと思いました」

MCの古坂大魔王さんからは、本気度が上がるまでの「パパのメンタルはどうでしたか?」と質問が出た。これに対してベッキーさんは「何をしてあげればいいか分からない」と悩んでいた様子だったと答えた。

「もちろん協力はずっとしてくれてたんですけど、子どもが生まれたってうれしいことなのに、私がずっと泣いてるから『僕もきつかった』と言ってました。お仕事終わって家に帰るのが『また泣いてるのかな、つらいのかな』って思ったと言ってました。『何をしてあげればいいか分からない』って悩んだとも言ってましたね」

■「子育ての閉塞感やつらさは本当に事実」と専門家

育児の研究者で恵泉女学園大学学長の大日向雅美さんからは、「もう少し早くパパに『つらい』と相談できなかったの?」と質問が出た。ベッキーさんは夫に「甘えちゃいけない」という思いがあったとして以下のように振り返った。

「パパは外でお仕事一つしてるじゃないですか。私は仕事はあまりないから、育児って仕事1に対してパパ2になったら重荷になっちゃうかな。『甘えちゃいけない』って決めつけちゃってたんですよね」

このコーナーの最後に、大日向さんは「ママ・パパたち、ベッキーさんが語ってくださった子育ての閉塞感やつらさは本当に事実なんです。ママやパパだけにこれに対処させるなんてとんでもないことで、そこから社会が立ち上がるときかなぁってさっきから思いました」とコメントしていた。

■「心を救っていただいた恩返しになったら」ベッキーさんがインスタグラムで打ち明けた番組出演への思い

ベッキーさんは放送前日の12月17日に自身のインスタグラムを更新した。それによると、ベッキーさんは『すくすく子育て』の放送は、前回のメンタルクライシス特集のときに偶然見ていて「友だちにも、家族にも話せないようなことが番組内の議題にあがっていて、“この想いは、私1人だけじゃなかったんだ”と心を救っていただいた」と振り返った。

「今回、そんな番組からオファーがあり、本当に本当にうれしかった」としつつ、自身の体験を振り返るという放送内容に戸惑いもあったが、「心を救っていただいた恩返しになったらいいなという想いで、収録ではたくさんお話させていただきました」と綴っている。