呼吸がきつくないか心配で…「抱っこひも」中に起きた事故事例とは?注意したい4つのポイント

「抱っこひも」の事故が発生しています。事故の事例と気をつけたい4ポイントをまとめました。
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RRice1981 via Getty Images/iStockphoto

「消費者庁 子どもを事故から守る!」(@caa_kodomo)が、Xで「抱っこひも」の適切な利用を呼びかけています。

乳児が抱っこひもの横からすり抜けて落下し、頭部を骨折するなどの事故が発生しているといいます。

保育園に行く途中、車から降りた後……。具体的な事故の事例と共に、どのような点に気をつけなければならないのかまとめました。

重傷を負うケースが発生中

消費者庁・国民生活センターには、このような事故の事例が医療機関から寄せられているそうです。

①0歳1か月のケース

雨の日に傘を差しながら、年上の子どもの手をつないで保育園に送り届ける途中、抱っこひもの中の子どもが、横からすり抜け、コンクリートの地面に落下した。頭蓋骨骨折、外傷性くも膜下出血のため入院となった。新生児用のオプションパーツは使用していなかった

②0歳2か月のケース

ベビーカーを畳む際、抱っこひもの中の子どもが、右脇の隙間からアスファルトの地面に落下した。外傷性くも膜下出血のため約2週間の入院となった。子どもが苦しくないように側面のベルトを緩め、腰ベルトは装着せず、手を添えていた

③0歳3か月のケース

車から降りて歩き出したところ、抱っこひもで抱えていた子どもがコンクリートの地面に落下し、頭蓋骨の陥没骨折及び外傷性くも膜下出血のため入院となった。子どもの腕が抱っこひもの下を通る構造のため、横からすり抜けて落下したと考えられた。抱っこひもは譲り受けたもので、普段は使用していなかった

④0歳1か月のケース

対面で抱っこひもを使用していた。子どもの顔と保護者の体が接触すると苦しいと思い、隙間があくように緩めていた。子どもが寝て頭が傾き、脚が抜けて、抱っこひもの横からすり抜けフローリングの床に落下した。頭頂骨骨折、急性硬膜外血種、外傷性くも膜下出血のため、集中治療室での厳重管理のため入院となった

気をつけたい4ポイント

抱っこひもをしていると、子どもの顔と自身の体が接触し、呼吸がきつくないか心配になりますよね。

顔が強く体に押し当てられる状態だと気道をふさいでしまいますが、抱っこひものベルトが緩ければ、子どもの姿勢が崩れて横の隙間からすり抜けて落ちてしまう恐れがあります。

消費者庁は、次のように注意を呼びかけています。

①装着時には、安全な場所で子どもの腕や脚の位置など正しい姿勢であることを確認する

②子どもを密着させて緩みがないように、留め具やベルトを毎回調整する

③子どもの発達と対象年齢に合う安全に配慮された製品を選び、付属品を含めて取扱説明書で使用方法を確認する

④家族で同じ抱っこひもを使用する場合は、使う人に合わせて調整し直し、慣れない場合はサポートしてもらいながら使い方を確認する

抱っこひもをする際のチェックポイント

抱っこひもは、子どもの抱っこをサポートしてくれる製品ですが、長時間付けていると抱っこをする側も疲れます。

そのような場合には、抱っこひもを緩めるのではなく、抱っこひもを外して適度に休憩する必要があるそうです。

また、東京都が抱っこひもを使う際のチェックポイントを配信していますので、外出する際は毎回チェックしてみてください。

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